「キーン・エッジ」22演習中、日本の沖縄にあるキャンプ・ハンセンで長距離通信を確立する米国海兵隊員(ディアナ・ジメネス(DIANA JIMENEZ)上等兵/米国海兵隊)

「キーン・エッジ22」演習が強固な日米同盟を強化

インド太平洋の課題に対処するには、「キーン・エッジ22」演習で示された強固な日米同盟の主要な側面について価値観を共有する国々が考察・行動し、革新的な作戦を行う必要がある。 

米国国務省によると、過去60年間の米国と日本の関係は、自由の確保、経済的・社会的機会と包括性の促進、人権の擁護、法の支配の尊重、すべての人々に対する尊厳のある扱いといった共通の価値観に深く根ざしてきた。これらの共有価値を土台として1月27日から2月3日まで実施された二国間演習「キーン・エッジ」では、ハワイから日本にかけて展開する米軍と日本の自衛隊が準備体制と相互運用性を向上させた。 

ジョン・アキリーノ(John Aquilino)アメリカインド太平洋軍(USINDOPACOM)大将司令官はニュースリリースで、「日米同盟はインド太平洋地域の平和と安全の礎だ」と述べるとともに、「修正主義的で独裁的な勢力は、多くの人々が恩恵を受けてきた規則に基づく国際秩序を混乱させ、置き換えようとしている。このような急速に変化する安全保障環境の中で、同盟国とパートナー間の二国間および多国間の演習はさらに重要になってきている」と述べた。 

図上演習「キーン・エッジ」は実動演習「キーン・ソード」と交互に入れ替わりながら実施される。日米連合軍が危機と不測の事態への対応を強化できるように2022年に再度実施された「キーン・エッジ」では、想定されるシナリオに基づいてコンピュータによるシミュレーションも行われた。

第3海兵遠征軍の「キーン・エッジ22」計画担当将校であるポール・コジック(Paul Kozick)少佐は米国海兵隊のニュースリリースで、「連合軍の共同能力を最大限活用するために」各参加国がお互いの協調活動における相違点を特定したと述べた。 

アメリカインド太平洋軍によると、日本統合幕僚監部の山崎幸二統合幕僚長は「今回の演習では日米間の相互運用性をさらに強化し、高度で実践的なトレーニングをあらゆる分野にわたってより共同的かつ統合的な方法で実施した。これにより日米両国の共同対応能力が強化された」と述べた。 

米国国務省によると、米国は日米同盟の安全保障上の課題に対応するために多額の軍事資源と能力を投資しており、日本の防衛に対する米国の取り組みは絶対的なものだ。日本は米国国防総省のメンバーやその家族数千人に加え、約55,000人の米国軍人を受け入れている。この数字は米国外の米国軍の派遣軍としては最大である。 

2022年1月、アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)米国務長官はロイド・オースティン(Lloyd Austin)米国防長官、林芳正外相、岸信夫防衛相とのバーチャル会談で日米同盟の重要性を強調した。ブリンケン氏はオーストラリア、インド、米国も加盟する4ヵ国間安全保障対話(Quad)における日本の立場に言及し、単独の国では対処できない課題に取り組むため4ヵ国関係を深める必要性があると述べるとともに、 「連合軍はより多くの訓練と配備を共同で行っており、複雑な共同作戦を遂行する能力を向上させている」と述べた。 

林外相は同会議において、国際社会は根本的かつ多面的な課題に直面しており、日米同盟のような強力な同盟関係を必要としていることを指摘するとともに、「日米両国は戦略的な利益と普遍的な価値観を共有しているため、日米両国の安全を確保するだけでなくルールに基づく自由で開かれた国際秩序を維持し、地域の平和、安定、繁栄を確保するという点で団結しリーダーシップを発揮することがこれまで以上に重要だ」と述べた。

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