3月4日、国連人権理事会は、ロシアのウクライナ侵攻によってさまざまな人権侵害が起きているとされる問題で同国を非難し、戦争犯罪などの実態調査を行う委員会の設置を盛り込んだ決議を採択した。写真はニューヨークの国連で2018年10月撮影(2022年 ロイター/Shannon Stapleton)

国連人権理事会、ロシアのウクライナ人権侵害で調査委設置へ

ジュネーブ 4日 ロイター] – 国連人権理事会は4日、ロシアのウクライナ侵攻によってさまざまな人権侵害が起きているとされる問題で同国を非難し、戦争犯罪などの実態調査を行う委員会の設置を盛り込んだ決議を採択した。

理事会メンバーは47カ国。ウクライナが提起したこの決議案には全体の3分の2が賛成し、ロシアとエリトリアが反対、中国など13カ国が棄権した。

ウクライナのフィリペンコ在ジュネーブ国連大使は決議採択後記者団に「ロシアによるわが国民への直接的、意図的な人権侵害に注意を向けるべきだ。今後具体的な事例が集まり、責任が追及されることになる」と語った。

これに先立ち、フィリペンコ氏は理事会で、ロシアが包括的、組織的に人権侵害や戦争犯罪、人道上の罪を犯しているという動かぬ証拠があると訴えていた。

ロシアは「特別軍事作戦」と呼ぶウクライナ侵攻で、民間人を標的にしていないと主張している。

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