3月11日、西側諸国の複数の当局者は、ロシアがウクライナ侵攻を正当化するために、攻撃を自演する「偽旗作戦」の一環として化学兵器を使用する可能性があるとの見方を示した。ただ、こうした作戦以外の全般的な攻撃に化学兵器が使用されることを示す兆候はないとした。写真は3月10日、首都キエフ近郊のウクライナ軍の兵士と戦車(2022年 ロイター/Anna Kudriavtseva)

ロシア、「偽旗作戦」で化学兵器使用の恐れ=西側当局者

[ロンドン 11日 ロイター] – 西側諸国の複数の当局者は11日、ロシアがウクライナ侵攻を正当化するために、攻撃を自演する「偽旗作戦」の一環として化学兵器を使用する可能性があるとの見方を示した。ただ、こうした作戦以外の全般的な攻撃に化学兵器が使用されることを示す兆候はないとした。

当局者は「ウクライナ侵攻を事後的に正当化するための『偽旗作戦』で化学兵器が使用される可能性がある」とし、「 ロシアが化学兵器を保有している確率は高いが、使用されるとすれば『偽旗作戦』でのもので、エスカレーションのために化学兵器を使用する意図があることを示す兆候は現時点ではない」と述べた。

当局者によると、ウクライナには約20人のロシア軍少将が派遣され、このうち3人が戦闘で死亡した。これにより、ロシア軍が現場で判断を行えなくなっているか、前進を恐れる状況になっている可能性があるという。

また、ロシア兵5000─6000人が戦闘で死亡したと推定。ウクライナは1万2000人以上のロシア兵が戦死したとする一方、ロシアは戦死者は約500人にとどまっているとしている。

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