ロシア国営テレビ「チャンネル1」の生放送中に映り込み、反戦を訴えた女性従業員のマリーナ・オフシャンニコワさん(43)は16日、ロイターに対し、身の危険を感じているとしつつも、自身の抗議によって政府のプロパガンダに対して国民の目が開かれることを望んでいると語った(2022年 ロイター)

「ロシア国民は目を開いて」、テレビで反戦抗議の女性が訴え

[ロンドン 16日 ロイター] – ロシア国営テレビ「チャンネル1」の生放送中に映り込み、反戦を訴えた女性従業員のマリーナ・オフシャンニコワさん(43)は16日、ロイターに対し、身の危険を感じているとしつつも、自身の抗議によって政府のプロパガンダに対して国民の目が開かれることを望んでいると語った。

14日の騒動後初のインタビューで「英雄のように感じていることは全くない。この犠牲が無駄にならず、人々には目を開いてほしい」とした上で、「自分の行動の正当性を信じているが、今はこれから対応しなければならない問題の大きさを理解しており、自分の安全を非常に心配している」と述べた。

また、メディアとプロパガンダによってロシア人とウクライナ人が分断され衝突が起こると強調。ロシア国外に逃れる予定はなく、刑事責任を問われないことを望むとした。

ウクライナ人の父を持ち、11歳と17歳の母親でもあるオフシャンニコワさんは当初、ロシア大統領府近くの広場で抗議することを考えたが、実質的な効果はほとんどないと判断。戦争に抗議するだけではなくロシア国民に直接メッセージを送りたかったという。

インタビューで「プロパガンダに耳を貸さず、情報を分析する方法を学んでください。ロシア国営テレビだけでなく、他の情報源を見つける方法を学んでください」と訴えた。

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