カリフォルニア州サリーナスにある国立スタインベックセンター。(Shutterstock)

「二十日鼠と人間」 夢に捨てられた労働者たち(上)

数々の西洋文学の古典を残し、「アメリカ文学の巨人」と呼ばれていた小説家のジョン・スタインベックはカリフォルニア州の美しい街――サリーナスで生まれました。現在、そこには国立スタインベックセンターが建てられ、中には、スタインベックの生い立ちと生涯の作品が展示されています。

 

スタインベックの母は教師を務めた経歴を持っており、幼い頃から、スタインベックは母親の影響を受けて、本を読むことが好きで、自ら小説を書くことを趣味としていました。スタインベックは一時砂糖工場で働いたことがあり、そこで移民の生活や人間の負の面をまざまざと見せつけられました。

スタインベックの代表作はピューリッツァー賞を受賞した『怒りの葡萄』で、その前に書いた『二十日鼠と人間』はアメリカの高校生の必読書になっているほどの傑作です。この小説は1939年に映画化され、大成功を収めました。

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