董宇紅博士から皆さんへ「糖は免疫系にとって最も危険な食物です」(3)

 

(前稿より続く)

免疫系に一番悪い食べ物

「砂糖中毒」は、他の依存性物質よりも深刻に、私たちの体に影響を及ぼします。

本記事の冒頭にも述べたように、米国の免疫学者ヘザー・モディ博士(Dr. Heather Moday)は、「人の免疫系に最も危険な食物は砂糖だ」と指摘し、ひろく注意を促しています。

米国の栄養医学専門誌によると、ある被験者群に一晩絶食させた後、2つのグループに分け、片方には100 gの遊離糖(単糖・二糖)を摂取させ、他のグループには同カロリーのデンプン質を摂取させるという比較実験を行いました。

その結果、遊離糖を摂取したグループの人は、免疫系の食細胞(ファゴサイト)の食作用(ファゴサイトーシス)能力が大幅に低下していました。

つまり、異物として体内に侵入した病原菌やウイルスを貪食(どんしょく)して除去する免疫細胞が、明らかに弱くなっていたのです。

最大低下は糖分摂取後1~2時間で起こり、空腹時より約50%低下しています。被験者の免疫機能は、実験から5時間後でも通常より低くなっていました。

一方、デンプン質を摂取した対照群では、とくに免疫力の低下は認められませんでした。
つまり、主食となる適量のご飯や麺、饅頭(マントウ)を食べることで、免疫力を損なうことはないのです。

研究により、砂糖は免疫力を大幅に低下させることが分かりました。(健康1+1/大紀元)

先ほど、遊離糖を摂取すると、ウイルスと戦う食細胞の「戦力」が半減すると申しました。
しかし、糖分の過剰摂取による免疫システムへの打撃は、食細胞の機能を抑制することだけではありません。

糖分を過剰摂取した体は、慢性炎症を引き起こすとともに、免疫システムを各所で抑制してしまうのです。

免疫システムとは、外敵と戦う白血球、ナチュラルキラー細胞、マクロファージ(白血球の1種)、T細胞などです。それらが人体を守り、外敵を捕まえて殺すという重要な防衛機能を、過剰摂取した糖分が抑制してしまうということなのです。

今こそ「減糖」に関心をもって

ある研究によると、「米国における新型コロナウイルス感染症で入院している患者の50%が、糖尿病や肥満の問題を抱えている」と言います。

私(董宇紅)から読者の皆さんにお伝えしたいことは、まさにこの1点にあります。

今も続く、新型コロナウイルス感染拡大のなかで、私たちがもつ自然免疫力を抑制しないために、糖の摂取量を減らす「減糖」に一層の関心を持っていただきたいのです。

(次稿へ続く)
(翻訳編集・鳥飼聡)
 

エポックタイムズのシニアメディカルコラムニスト。中国の北京大学で感染症を専攻し、医学博士と感染症学の博士号を取得。2010年から2017年まで、スイスの製薬大手ノバルティスファーマで上級医科学専門家および医薬品安全性監視のトップを務めた。その間4度の企業賞を受賞している。ウイルス学、免疫学、腫瘍学、神経学、眼科学での前臨床研究の経験を持ち、感染症や内科での臨床経験を持つ。