2014年1月11日、カナダのトロント地区教育委員会に学校での孔子学院プログラムを実施しないよう求めるデモが行われた。参考写真(Allen Zhou/The Epoch Times)

ヘルシンキ大学、孔子学院閉鎖へ 中国語講座は国内機関が実施

フィンランドのヘルシンキ大学は16日、校内に設置している孔子学院を来年1月に閉鎖すると発表した。今後は同国最大の言語教育機関「言語センター(Language Centre)」を通して中国語教育を促進していく。孔子学院は中国政府のプロパガンダ機関だとし、オンライン署名サイト「チェンジ・ドット・オルグ」では、閉鎖を求める署名活動が行われていた。

ヘルシンキ大学は2007年から中国人民大学と提携を結び、校内に孔子学院を設置していた。同校は15日に提携を延長しない意向を人民大学に伝えたという。中国語教育は2022年秋学期から言語センターが実施し、孔子学院は2023年1月10日に閉鎖する。

フィンランド国営放送(Yle)によると、ハンナ・スネルマン副学長は、中国側は提携継続を望んでいたがヘルシンキ大学はその交渉を断ったと述べた。両大学との協定では、ヘルシンキ大学が孔子学院の院長を選び給与を支払う一方、中国政府は副院長と語学教師3人を任命し、その費用を負担することになっていた。

Yleが2年前に実施した調査報告によると、ヘルシンキ大学の孔子学院はチベットなど中国共産党が避けたい議題の公開討論を制限しようとしていた。また、大学は孔子学院副院長の役割が「非学術的」であり、中国大使館との関係が近すぎると危惧していたという。

「私たちは自ら選択した教師を雇用したい。また、中国語指導は研究ベースであるべきだ」とスネルマン氏はYleに答えている。

中国の言語や文化の普及を目的に世界各地に設置された孔子学院だが、近年では中国共産党のプロパガンダ機関であると厳しい目が向けられている。北欧ではデンマーク、スウェーデンも閉鎖を決めた。米国は2018年、孔子学院を設置する大学への資金援助を制限する国防権限法を成立している。

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