脳の回復を促進する ポリフェノールを豊富に含むある果物とは

加齢に伴う認知機能の低下は、誰もが避けたいと思うものです。 これまでの研究で、この低下はある簡単で安価な食べ物によって回避できることが判明しました。加齢に伴う認知能力の維持に役立つだけでなく、脳卒中によって傷ついた脳機能の回復にも役立つとされています。

その安価な食べ物とは、ポリフェノールを含む食べ物です。ポリフェノールは紫外線や病原体から植物を守る内因性生体分子です。自分や家族の健康や長寿のために、物質としてのポリフェノールをもっと知るべきかもしれません。

ポリフェノールがもたらす奇跡の効果

過去10年間、科学者たちが健康と長寿のための万能薬に注目し、ポリフェノールは多くの研究の対象となってきました。 ポリフェノールの抗酸化作用は、細胞の衰退を防ぐと考えられており、アンチエイジングの提唱者の間で強い関心を持たれています。 

2009年にインドの生化学者がメタ研究の中で、「植物性ポリフェノールを豊富に含む食事を長期間摂取することで、がん、心血管疾患、糖尿病、骨質粗しょう症、神経変性疾患の発症を予防できる可能性がある」と指摘されています。

ポリフェノールは、植物から抽出できる最も強力な植物化学成分であり、細胞レベルで抗酸化作用と抗炎症作用を発揮して、体全体を強化します。 実は、私たちの体のあらゆる細胞でこのような作用を発揮しています。 

フェノール化合物の作用によって、通常、色の濃い食品にはポリフェノールが多く含まれており、ブドウ、ベリー類、スパイスなど、強い風味と色素を持つものがあります。 ポリフェノールは、コーヒーやお茶、オリーブやザクロなどの特定の木の実の苦味や渋みにも関連しています。

ザクロポリフェノールで脳の回復を促す

生物学的老化の回復といえば、多くの人が切れ味と活力にあふれた脳を維持・回復させたいと思うものです。 脳機能は老化と関係しているため、認知機能の低下は最大の関心事であり、予防しやすい症状の一つです。

 定期的な運動の維持、活発な社会生活、ポリフェノールを多く含む食事は、単独または複合的に認知機能の低下を回避、あるいは逆転させる効果をもたらすことが示されています。 中でもザクロに含まれるポリフェノールは、研究者の間でますます注目されています。

2018年第1四半期、ブラウン大学(Brown University)とロマリンダ大学(Loma Linda University)の研究者が、ザクロポリフェノールの脳の健康への影響を調査した臨床試験の結果を発表しました。 
特に過去2週間以内に脳卒中を発症した患者の認知機能および機能回復に焦点を当て、研究者はザクロポリフェノール1グラム (ジュース237ml相当)からなる市販のサプリメントを使用し、成人の入院患者に1日2回、1週間摂取してもらいました。

一方、実験の対照組の被験者は、乳糖から作られたものと同様のプラセボ錠を服用しました。 期間中、認知機能の変化を測定するための標準的なテストが実施され、機能的自立度スコアも評価されました。

ザクロを投与された被験者は、プラセボを投与されたグループに比べ、脳機能と機能的スキルの回復の両方でより大きな改善が見られました。それだけではありません。ザクロを補給した被験者は、対照組の患者よりも入院期間が短くなったのです。 つまり、食事に簡単なザクロのサプリメントを加えるだけで、より早く、より多く回復できる可能性があるということです。

2013年、GreenMedInfoは一連の強調した研究を報告しました。 UCLAの研究者が一般的な脳霧の患者を対象に行った研究では、記憶力に問題があると報告した32人の中年被験者が、約237mlのザクロジュースまたは味を合わせたプラセボ飲料を4週間ランダムに飲むよう割り当てられました。 参加者は、研究の前後に記憶力テスト、機能的核磁気共鳴画像法(MRI)スキャン、特定のバイオマーカーの採血を受けました。

4週間後の結果では、ザクロジュースを飲んだ人は、記憶力のスコアと血しょう中の抗酸化物質濃度の両方で有意な改善が見られ、血液の質が向上していることが分かりました。 この効果は、プラセボグループの被験者には見られませんでした。

ザクロが真のミラクルフードであることは、研究により明らかにされています。 記憶機能を維持したいなら、ザクロジュースを飲みましょう。ザクロは長期にわたって栄養のバランスと健康を維持する方法のひとつです。

この記事はGreenMedInfoに掲載されたものを、中国語・英語・日本語の《大紀元時報》に許可を与え、転載・翻訳したものです。 英文記事はこちら:Pomegranates Help Stroke Recovery.

(翻訳編集:李明月)