8月30日、ソロモン諸島政府は29日、米海軍艦艇の入港を禁止すると米国側に伝えた。在キャンベラの米国大使館が30日、明らかにした。写真はソロモン諸島のソガバレ首相。ニューヨークで昨年9月撮影(2022年 ロイター/Eduardo MunozPool )

ソロモン諸島、外国海軍艦艇の入港を一時停止 新プロセス採用まで

[シドニー 30日 ロイター] – ソロモン諸島の首相府は30日、排他的経済水域の管理を強化するため、新しい承認プロセスを採用するまで外国海軍艦艇の入港を一時停止したと発表した。

米沿岸警備隊のオリバー・ヘンリー号などは先週、ソロモン諸島政府が要請に応じなかったため寄港できなくなっていた。

ソロモン諸島のソガバレ首相は声明で「新しいプロセスを検討、実施する時間を与えるようパートナーに要請した」と説明。ロイターに宛てた文書では「これは全ての海軍艦艇に適用される」とした。

首相は、ソロモン諸島は「外交的な許可を得ずに外国の海軍艦艇がソロモン諸島の海域に侵入する不幸な経験」をしたことがあると指摘。その国名に触れなかった。

これに先立ち、在キャンベラの米国大使館は、ソロモン諸島政府が米海軍艦艇の入港を禁止すると米国側に伝えたことを明らかにしていた。

ソロモン諸島は4月に中国と安全保障協定を結んで以降、米国や同盟国との関係が緊迫している。

ソガバレ首相の報道官によると、首相は30日午後の演説では米海軍の病院船「マーシー」が29日に首都ホニアラに到着したことを歓迎する。

米大使館はマーシーが入港禁止前に到着したとし、引き続き状況を監視すると述べた。

米沿岸警備隊は先週、南太平洋違法漁業の監視に当たっていたオリバー・ヘンリーがソロモン諸島政府に給油のための寄港を求めたものの返答がなく入港できなかったと明らかにした。

米国務省の報道官は29日、「オリバー・ヘンリーの寄港許可が下りなかったことは遺憾だ」とする一方、マーシーが許可を得たことを喜んでいると語った。

マーシーの人道的ミッションにはオーストラリアと日本からの人員も参加しており、地域の保健支援活動、エンジニアリングプロジェクト、災害救助に関する協議が含まれている。

関連記事
オーストラリア政府が2030年までに再生可能エネルギーを82%まで増やす目標を達成するため、過去最大規模の再生可能エネルギー入札が発表された。全国電力供給網(NEM)向けに6ギガワット(GW)の新規再生可能エネルギー・プロジェクトが展開され、各州で多くの再生可能エネルギープロジェクトが進む予定だ。 西オーストラリア州では、500メガワットの再生可能エネルギー貯蔵発電の入札が始まり、国家エネルギー市場で注目を集めている。
オーストラリア、ニュージーランド、国際連合を含む国際同盟国は、4月にソロモン諸島が実施する国政選挙を支援するため、安全保障、ロジスティクスその他の支援を提供している。 防衛と警察要員に加え、太平洋の近隣諸国もソロモン諸島に財政援助を提供している。
17日にソロモン諸島で総選挙が行われる。今回の選挙では、好戦的で親中派の現職ソガバレ首相が続投するかどうかが注目される。しかし、国民には中国共産党傾斜と政治腐敗への鬱憤が募っている。
オーストラリアの警察当局は16日、最大都市シドニー郊外の教会で司教らが刃物で刺された前日の事件について、宗教的な過激思想が背景にあるとみられるテロ行為だったとの見解を示した。
オーストラリア政府が自国の政策決定への主体性が保持されるということを確認したため、パンデミック条約の下で主権を […]