10月6日、浜田靖一防衛相は、北朝鮮から発射された2発のミサイルのうち2発目は、迎撃が難しいとされる「変則軌道」の可能性があると明らかにした。写真は都内で8月撮影(2022年 ロイター/Issei Kato)

北ミサイルは変則軌道の可能性、反撃能力など強化取り組む=浜田防衛相

[東京 6日 ロイター] – 浜田靖一防衛相は6日、北朝鮮から発射された2発のミサイルのうち2発目は、迎撃が難しいとされる「変則軌道」の可能性があると明らかにした。今後、反撃能力の確保を含めて防衛力の強化に抜本的に取り組むと強調した。記者団に対し述べた。

浜田防衛相によると、1発目のミサイルは最高高度が約100キロメートル、飛距離約350キロメートル、2発目は最高高度約50キロ、飛距離約800キロだった。いずれも日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したという。

防衛相は「(北朝鮮は)挑発を執拗かつ一方的にエスカレートしている」と非難。北京の大使館ルートを通じて厳重に抗議したという。

岸田文雄首相からは、正確な情報収集と国民への的確な情報提供、船舶・航空機の安全確認、不測の事態への万全の対応─について指示があったといい、情報収集、警戒監視に全力を挙げると述べた。

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