抗がん食事療法  1日3食の食材で免疫力アップ(2)

(続き)

ハチミツ/免疫力を高める花粉を豊富に含む

ハチミツには、さまざまなビタミン、ミネラル、酵素のほか、免疫力を高める花粉も含まれています。そのため、濟陽式抗がん剤食事療法では、毎日大さじ2杯の良質な蜂蜜を摂取することを推奨しています。

濟陽式抗がん剤食事療法では、砂糖の摂取に厳しい制限はありませんが、砂糖は血糖値を急激に上昇させ、体に悪影響を及ぼす可能性があるため、推奨していません。

種類によって異なりますが、はちみつは血糖値が急激に上がりにくく(アカシアはちみつを例に)、ブドウ糖と果糖が主成分で、代謝がスムーズに行われるため体への悪影響がないと報告されています。砂糖の代わりに飲み物や料理に使用することができます。

また、黒砂糖やきび砂糖は、白砂糖に比べて血糖値を上げにくいという特徴があります。はちみつのほか、飲み物に甘みをつけたいときにも少量であれば使用可能です。

ビール酵母/動物性タンパク質サプリメント

ビール酵母は植物性、動物性に分けられ、全部で600種以上あります。動物性タンパク質ほど有害ではないが、それに近いもので、良質なタンパク質を含んでいます。

濟陽式抗がん剤食事療法では動物性タンパク質の摂取を制限していますので、ビール酵母タブレットを朝10粒、夕10粒摂取することをお勧めします。ビール酵母は、がんをはじめとする難病の治療で顕著な成果を上げている甲田療法でも推奨されています。
 

非酸化性のオレイン酸を多く含む植物油を使用する

動物性脂肪だけでなく、植物性脂肪も摂り過ぎないようにしましょう。脂肪を取りすぎると肥満になるだけでなく、糖尿病などの原因になり、がん(特に大腸がんや乳がん)のリスクも高くなります。そのため、料理にはオリーブオイルやごま油、キャノーラ油などを使うことが望ましいとされています。これらの油は、酸化しにくい植物油であるオレイン酸を多く含んでいます。

植物油に含まれる主な脂肪酸は、以下のように大別されます:

・リノール酸などのオメガ6系脂肪酸(大豆油、コーン油、綿実油などにはリノール酸が多い)

・リノール酸などのオメガ3系多価不飽和脂肪酸(リノール酸はしそ油、エゴマ油、亜麻仁油などに多く含まれます。)

・オレイン酸などのオメガ9系一価不飽和脂肪酸(オレイン酸はオリーブ油、ごま油、キャノーラ油などに多く含まれる)

現代の食生活では、大豆油、コーン油、綿実油を摂りすぎる傾向があり、がんをはじめとするリスクを高めるため、この3つの油をバランスよく摂取することが望ましいとされています。 また、植物油を固めたマーガリンやショートニング(主として植物油を原料としたクリーム状の食用油脂)には、発がんのリスクを高める有害なトランス脂肪酸が含まれているので、食べないようにしましょう。

オイルの使用は少量にとどめる

調理にはオリーブオイル、ごま油、キャノーラ油でも少量にし、揚げ物を摂り過ぎないようにしましょう。代わりに、シソ油、エゴマ油、亜麻仁油などを生サラダのドレッシングに使うとよいでしょう。これらの植物油は熱を加えると非常に酸化しやすいので、必ず生で食すようにしましょう。

どんなオイルであれ、期限切れのオイルは使わないでください。酸化した油には過酸化脂質が含まれており、細胞を傷つけ、がんのリスクを高める可能性があります。そのため、一度に多くのオイルを購入しないようにし、酸化を防ぐために涼しい場所に保管するようにしてください。

この記事は、『これを食べればがん細胞が消える最強の食事【完全実践編】〜病気にならない体をつくるメニュー〜』(境好出版社)より引用しています。

(翻訳編集:香原咲)