10月31日、磯崎仁彦官房副長官(写真)は午後の会見で、極超音速滑空兵器(HGV)の探知・追尾のため、衛星コンステレーションの実現可能性を検討しているとの見解を示した。写真は25日撮影(2022年 時事通信)

ミサイル防衛、小型衛星の一体運用「実現可能性を検討」=磯崎官房副長官

[東京 31日 ロイター] – 磯崎仁彦官房副長官は31日午後の会見で、極超音速滑空兵器(HGV)の探知・追尾のため、衛星コンステレーションの実現可能性を検討しているとの見解を示した。

磯崎副長官は、一部報道で衛星コンステレーションの構築のために約50基の小型人工衛星を打ち上げる計画があると伝えられたことに関し「報道は承知しているが、構築を決定したという事実はない」と述べた。

その上でミサイル技術が急速に進歩し「迎撃がより難しくなっているのは事実である」と説明。そうした脅威に対応するため「HGVの探知・追尾のために衛星コンステレーションなどの新たな手段の実現可能性について、検討しているところ」と語った。

また、すきのない情報収集態勢を構築するため、多頻度かつ適時性を持った情報収集を可能にする「小型衛星コンステレーションによる画像の取得に努めている」と述べた。

衛星コンステレーションは、ミサイル防衛のために小型衛星を駆使して一体的に情報を収集するシステム。

30日付朝日新聞朝刊は、防衛省が約50基の小型衛星の打ち上げを検討していることが分かったと伝えていた。

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