11月30日、中国の有人宇宙船「神舟15号」が現地時間29日午後11時08分(日本時間30日午前0時08分)に打ち上げられ、3人の中国人宇宙飛行士が30日に同国独自の宇宙ステーション「天宮」に乗り移った。写真は9月に撮影された宇宙飛行士たち。甘粛省の酒泉衛星発射センターで撮影。提供写真(2022年 ロイター/cnsphoto)

中国が有人宇宙船打ち上げ、独自の宇宙ステーション運用開始

[北京 30日 ロイター] – 中国の有人宇宙船「神舟15号」が現地時間29日午後11時08分(日本時間30日午前0時08分)に打ち上げられ、3人の中国人宇宙飛行士が30日に同国独自の宇宙ステーション「天宮」に乗り移った。

軌道上での要員交代は中国にとって初めてとなり、米航空宇宙局(NASA)主導の国際宇宙ステーション(ISS)に次ぎ2番目となる地球低軌道上の有人宇宙施設運用が開始された。

国営テレビによると、飛行士3人が搭乗した神舟15号は中国北西部の酒泉衛星発射センターからロケット「長征2号F遥15」に搭載して打ち上げられた。

神舟15号は、過去3回の有人ミッションを含む11回のミッションのうち、マルチモジュールステーションである天宮を組み立てるために必要な最後のミッション。初回は2021年4月に打ち上げられた。

今回は打ち上げから6時間余りで天宮とドッキングし、3人の飛行士は前任の乗組員から温かい抱擁で迎えられた。6月初旬に到着した神舟14号の乗組員は1週間の引き継ぎ期間を経て地球に帰還する。

中国国内で「ゼロコロナ」政策への不満が広がる中、今回のミッションは国民に祝福ムードをもたらし、多くのネットユーザーがソーシャルメディアに「祖国万歳!」と書き込んでいる。

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