2016年10月19日、ロンドンの中国大使館で人権侵害抗議するチベット支持者 (Photo credit should read JUSTIN TALLIS/AFP via Getty Images)

英、中国の「スーパー大使館」計画を却下 安全保障や人権侵害念頭に

英国のタワーハムレッツ区議会は1日、中国共産党の国内外での人権侵害や安全保障などを理由に、大規模な中国大使館の建設申請を全会一致で却下した。中国側は敷地内に文化交流ビルなどを建設すると主張していたが、英国では中国共産党が非公式に設置している「海外警察署」になり得るのではないかといった安全保障上の懸念が指摘されていた。

中国はロンドン中心部のメリルボーン地区ある大使館を、ロンドン塔に隣接する旧王立造幣局跡地に移転し、ヨーロッパ最大級の「スーパー大使館」を建設する計画を立てていた。中国政府は2018年に3億米ドル以上で同土地を購入しており、その広さは約8万平方メートルに及ぶ。承認されれば、在英中国大使館の規模は10倍となり、世界最大の中国外交施設となる予定だった。

議員らは建設計画を却下した理由として史跡保存や潜在的なテロ攻撃、交通渋滞などの懸念があることを挙げた。そのほか、10月にマンチェスターの中国総領事館内で、香港の民主化を求める抗議運動の参加者が暴行された事件を引き合いに出し、中国当局による人権侵害や政治的な懸念も提起した。

▶ 続きを読む
関連記事
表向きは民間企業だが、実質的には中共の国家戦略と結びつき、重要インフラの深部に入り込んでいる。こうした企業は米国の安全保障をおびやかしている
黄海に浮かぶ中共の巨大な鋼製製の養殖ケージは中韓が共同漁場として扱うことに合意した韓中暫定措置水域内に設置されている。こうした手法に報道ではヤクザ的手法という呼び方も
大量の違法な中国製電子たばこが米国に流入しており、その背後に国家安全保障、さらには金融犯罪が関わっている可能性がある
中国で軍上層部の更迭など政治的動乱が起きるたび、X(旧Twitter)の検索結果が大量のアダルト広告等で埋め尽くされる現象が発生。情報遮断を目的とした大規模なスパム工作の現状を報じる
現代の脅威は目に見える戦争ではなく、日常を侵食する「超限戦」だ。中国共産党による静かな侵略から自由と主権を守るため、市民一人ひとりが現実を直視し、自律的な未来を選択するための指針を提示する