ティックトックのロゴ、参考写真 (Photo by LOIC VENANCE/AFP via Getty Images)

米超党派議員、TikTok禁止法案発表「北京支配アプリ、永久に禁止すべき」

米国の超党派議員団は13日、中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)が運営する動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の使用を禁止する法案を発表した。国家安全保障上の懸念を理由にあげ「米国人を中毒にさせ情報を搾取する中国企業は容認しない」と強い姿勢を示した。

「中国共産党ソーシャルメディア禁止法案(ANTI-SOCIAL CCP Act)」は共和党のマルコ・ルビオ上院議員ら3人が提出した。中国やロシアなどの影響下にあるソーシャルメディア企業との取引をすべて禁止する。議員らは、要請に応じて当局にデータを提供することが義務付けられている中国の「国家情報法」に特に懸念を示した。

ルビオ氏は、TikTokが米国ユーザーの情報収集や選挙干渉をしていると指摘。「中国共産党の傀儡企業との無意味な交渉で時間を浪費する必要はもうない。北京に支配されたTikTokを永久に禁止すべきときが来た」と述べた。

法案を共同提出した民主党のラジャ・クリシュナムルティ下院議員も、諜報活動やコンテンツの検閲を行なっている中国共産党の「邪悪なデジタル監視と影響力行使から米国を守るための強力な一歩」と法案の意義を強調。一刻も早い対応が必要だと訴えた。

TikTokをめぐっては、米国ユーザーの位置情報やインターネット閲覧データの収集、ユーザーのキー入力の監視など、セキュリティ問題が指摘されてきた。連邦捜査局(FBI)のレイ長官もTikTokが国家安全保障に対する脅威であること繰り返し言及している。

米国では12日現在、サウスカロライナやテキサスなど少なくとも6つの州で州政府の設備でTikTokを使用することを禁止する行政命令を出した。他州でも禁止に向けた同様の動きが見られる。

いっぽうで、TikTokはエポックタイムズの取材に対して「一部議員が米国の国家安全保障を促進しないような、政治的動機に基づいた禁止措置を推し進めている」と法案に苦言を呈した。

バイデン大統領は昨年、中国の大手対話アプリ「微信(ウィーチャット)」やTikTokの米国内での提供や利用を禁じるトランプ前大統領による大統領令を撤回。今後の法案採決の動向が注目される。

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