英中部マンチェスターの中国総領事館で中国の習近平国家主席に反対する抗議活動に参加していた男性が暴行を受けたとされる事件を巡り、中国は英政府が事情聴取を求めていた6人の当局者を国外退避させた。英国のクレバリー外相(写真)が14日、明らかにした。11月撮影。提供写真(2022年 ロイター/UK Parliament/Jessica Taylor/Handout via REUTERS)

中国、在英総領事館員6人を国外退避 デモ参加者暴行巡り=英外相

[ロンドン 14日 ロイター] – 英中部マンチェスターの中国総領事館で中国の習近平国家主席に反対する抗議活動に参加していた男性が敷地内に引きずり込まれ、暴行を受けたとされる事件を巡り、中国は英政府が事情聴取を求めていた6人の当局者を国外退避させた。英国のクレバリー外相が14日、明らかにした。

クレバリー外相によると、中国が退避させた6人にはマンチェスター総領事も含まれる。

問題の事件は10月16日に発生。中国共産党大会の開幕に合わせて在英香港人など30─40人が抗議活動を行っていたところ、男性1人が中国総領事館の敷地内に引きずり込まれ、複数人から暴行を受けた。

クレバリー外相によると、事情聴取を行うため英警察は6人の中国当局者の外交特権の放棄を要請。中国はこれ受け、総領事を含む当局者を英国から退避させた。

クレバリー氏は声明で「これらの人物が事情聴取を受けることも、司法に直面することもないことを遺憾に思う」と表明。グレーター・マンチェスター警察は同抗議活動に関連する調査を継続するとしている。

中国大使館は「中国総領事館当局者の通常のローテーション」により総領事が中国に帰国したと指摘。抗議活動は「暴力的かつ破壊的な挑発行為」であり、英国は総領事館とその職員を保護する義務を果たさなかったうえ、「英政府は暴徒に味方している。これは中国側にとって全く容認できないことだ」とした。

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