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緑黄色野菜は骨折リスクを最大31%減少する=研究

緑黄色野菜に含まれるビタミンK1を適量摂取している人は、将来の骨折リスクが最大で31%減少し、入院する可能性も50%低いことが、大規模調査で明らかになった。この調査結果は英国王立化学会誌「Food & Function」に掲載された。

エディス・コーワン大学 栄養・健康革新研究所の研究者らは、オーストラリアの女性の高齢者1400人を対象に、14年半にわたって調査を行った。その結果、1日に100マイクログラム以上のビタミンK1(緑黄色野菜125g相当)を摂取している女性は、摂取量の少ない女性に比べて骨折する確率が31%低いことが明らかになった。

また、腰を骨折した場合の入院リスクも49%低いことが分かった。

「この結果は、肥満度、カルシウム摂取量、体内ビタミンDの状態、持病の有無など、骨折リスクに関する多くの要因とは無関係だ」と、研究主導者で栄養学者のマーク・シム氏は述べた。

さらに「ビタミンK1がオステオカルシンなどのビタミンK1依存性の骨たんぱく質のカラボキシル化に重要な役割を果たすことが基礎研究によって明らかにされている。これが骨の強性を向上させると考えられている」と付け加えた。

 

ビタミンが豊富な食品

食品に含まれるビタミンKは2種類ある。主に植物性食品に含まれるビタミンK1と、動物性食品や納豆などの植物性発酵食品にのみ含まれるK2だ。

ビタミンKは健康な骨を作るだけでなく、けがなどで出血した際に、血液を凝固させる働きを持っている。Kはドイツ語で血液凝固を意味する「koagulation」に由来する。

シム氏は、1日の理想的なビタミンK1摂取量100マイクログラムを満たすことは難しいことではないとしている。例えば、ほうれん草0.5束(100g)には145マイクログラムのビタミンK1が含まれている。

「ケール、ブロッコリー、キャベツなどの野菜を75~150g摂取することでも十分だ」と述べた。

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