化石専門家・ウィリアム・J・メスター氏は1968年、アメリカのユタ州で6億年前から2億年前までに生息していた三葉虫の上を踏んだ足跡の化石を見つけました。写真はイメージです。 (Graphs / PIXTA)

進化論―ひとつの誤った信仰(1)

1859年、ダーウィン進化論の学説を発表しました。ダーウィンの考えでは、生物は神によって創造されたものではなく、長い年月を経て単純なものから複雑に進化してきた存在であると主張したのです。

厳密に言えば、ダーウィンの進化論は一つの仮説に過ぎません。当時、ダーウィンは将来確実な証拠が発見されることを期待して進化論を公開しましたが、検証に値する証拠は未だ一つも発見されていません。進化論は事実と大きなギャップが存在する上に、その論拠も曖昧で、結論づけることができません。けれども、ダーウィン以降の学者たちは、進化論を一種の科学的な信仰として継承し、真理として学術界や一般に紹介したのです。そのため、速やかに、この新奇な仮説は広まり、付和雷同する人々によって真理と見なされてきました。

アマチュアの化石専門家・ウィリアム・J・メスター氏は1968年、アメリカのユタ州で6億年前から2億年前までに生息していた三葉虫の上を踏んだ人の足跡の化石を見つけました。

しかし、言うまでもなく、科学に対して慎重な学者も居ます。多くの人に受け入れられたからといって、仮説が真理に変わることはないのです。真理であるためには、確実な証拠を必要とします。ですが、進化論には今から挙げるこの二つのことが欠けています。

一、暴露した問題が隠された

1880年、アメリカのカリフォル二ア州にあるタイボ山の麓で、多くの精巧な石器工具が出土しました。専門家の鑑定では、5500万年前の遺跡であることが確認されました。この事実は、進化論の人類進化説を完全にくつがえしたのです。

しかし驚くべきことに、この重大な発見は、まもなく人々に「忘れ去られてしまった」のです。既に既成事実となった理論の真偽が問題になったとき、人々は、常に自分が信じてきたことを疑うことさえもせず、たとえ、それが事実であっても、否定、又は無視するのです。

1966年、メキシコのホヤリックで幾つかの鉄槍が出土しました。アメリカの地質学者マッキン・テーア博士が、鉄槍が作られた年代を鑑定したところ、「出土した鉄槍は、今から25万年前のものと判明した」のです。しかし、進化論に相反するこの結果は科学界に受け入れられず、あるヨーロッパの学者が圧力に屈して、鉄槍の作られた年代を書き換えました。その後、当時すでに国際的知名度の高かったマッキン・テーア教授は、関係領域における仕事の機会を全て失いました。

今は亡くなった考古学者アメンダも同じ羽目に遭遇しました。メキシコのプレラーワ城で、ある先史時代の動物の額骨を発見した彼は、額骨の中に入っていた一つの鉄槍の先端を鑑定したところ、これは26万年前の武器であることが分かりました。しかし、この驚くべき発見は、幾つかの雑誌に公開された後、権威者たちの批判を招いたために、アメンダの仕事と人生は抹殺されました。

常に慣習を守り、経験から事実を否定するこのようなケースは、まだまだたくさんあります。これらの事例の中で、少数の権威者が大衆の思考を奪い取り、権威によって作られた科学世論が先入の思惟の枠となっています。真実を知る機会のない大衆は、権威者の主張を無条件に受け入れることしかできず、科学はすでに信仰の一つに変質してしまったのです。

時間の流れにつれて、曝け出された進化論の問題も増えつづけています。一部の進化論学者たちが事実に基づいて、進化論に対し疑問を投げかけ始めたのです。勿論、この反論は経験による批判を招きましたが、事実の前に、理論の困惑が真理を追究し続ける人々を引き付けました。

(つづく)

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