上岡龍次コラム
気球撃墜は米中戦争の狼煙
2020年の日本上空を謎の気球が通過した。この時は気球を運用する国は不明だった。だが2023年2月2日に同型の気球は中国の物だとアメリカが断定する。気球がアメリカ上空に到達すると、アメリカ国防総省はアメリカ本土上空を通過中の「偵察気球」を追跡していると発表した。それに対して中国は偵察気球ではなく気象観測用の気球だと反論。
アメリカは2月4日にサウスカロライナ州沖で「偵察気球」を撃墜した。翌日、中国は自国の気球を撃墜したことを批判する。中国は軍事用ではなく民生用の気象観測気球とするが、アメリカは気球を回収し、公表する事になりそうだ。
国家間の状態区分は協力・友好・融和・不和・緊張・対立・戦争に区分されている。この中で冷戦は「不和・緊張・対立」で覇権を争う世界。覇権を争う手段は様々で、東西冷戦期は自由主義と共産主義が覇権争いの手段になった。そして東西冷戦は「核戦力の均衡(balanceof power)を背景にした覇権の現状維持と現状打破の戦い」だった。
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