運命は前もって定まっているのか?それとも自分で切り開くことができるのか?【未解決ミステリー】

運命は前もって定まっている」という人もいれば、「運命は自分で切り開くものだ」という人もいます。では、どちらが本当なのでしょうか?

ベルギーで起きた奇妙な航空事故

1989年、ベルギーMiG-23墜落事故と呼ばれる冷戦時代の奇妙な出来事がありました。

1989年7月4日早朝、ポーランドのバギチ空軍基地からMiG-23が飛び立ちました。離陸直後に機体に不具合が発生し、制御不能のまま降下し始めたため、パイロットはパラシュートで脱出し、一命を取りとめました。
しかし不思議なことに、その後、エンジンは稼働し続け、無人となったMiG-23はオートパイロットで東ドイツを横断して西ドイツに入りました。直ちに2機のF15が迎撃したものの、MiGが無人飛行しているため、当初の撃墜計画が中止されました。

通常なら、無人のMiGは最終的に燃料が尽きて英仏海峡に墜落するので、死傷者は出ないと誰もが思っていました。
しかし、不幸なことに、MiG-23はベルギー・コルトレイク近郊の民家に墜落し、18歳の少年、ウィム・デラーレさんが即死してしまいました。兄のイブ・デラーレさんは、後に地元紙に、「弟は母親と一緒に買い物に出かけるつもりだったが、直前になって気が変わり、家で寝ることにした」と語りました。

ウィムはベージュの毛布にくるまったままの姿で発見され、着ていた服にはフランス語で「飛行機」(Avion)と書かれていました。

善行を行い、人生を変えた袁黄

明の時代、江蘇省呉江県に袁黄という学者がいて、幼いころ、孔という老人の占いを受け、科挙の試験で何位を取れるか、いつ県知事になれるか、そして、3年半後に辞職して実家に帰り、53歳で死去し、生涯、子供は授からないと言われました。

その後、袁黄は老人の言ったとおりの人生を送りました。
しかし、37歳の時、不思議な出会いにより、彼の人生が大きく変わったのです。
その年、彼は雲谷禅師に出会い、「運命は自分で作るもの、環境は己の心境で変わり、幸運を招き入れる方法もない。すべてはその人次第である」と言われました。
また禅師は、悪い習慣を取り除き、優しい心を抱き、極端を平和に、偽善を敬虔に、衝動を冷静に、誇りを謙虚に、怠惰を勤勉に、残酷を親切に、卑劣を寛容に変え、徳を積み、できる限り自分を愛するように努めるよう教えを説きました。

禅師の言葉は、混沌としながら生きてきた袁黄を目覚めさせました。
袁黄は懸命に自分を改め、道徳心を養い、善行を積むことに尽力しました。これにより、当初、孔老人の予言は段々と当たらなくなっていったのです。
科挙に合格し、県知事になっただけでなく、その後、兵部の主事職に昇進しました。息子も出来、74歳まで健康に生きました。

袁黄が69歳の時、息子のために『了凡四訓(りょうぼんしくん)』、通称『陰騭録』(いんしつろく)を書きました。運命の真理や善悪を見分ける基準、過ちを改善する方法、善行を行うことの効果について書かれています。何より袁黄は自らの人生を「生き写し」にして、善行を積むことで運命を変えられることを証明したのです。

老子は「天道は親(シン)無し、常に善人に与(くみ)す」と説きました。天は万物に対して非常に公平であり、徳を積んで良い行いをする者だけが天から助けられるということです。
常に善の心を抱き、良い行いをすれば、きっとそれ相応の良い報いを得ることができ、そして、気づかないうちに運命が変わっていくでしょう。したがって、運命はもとより定まっていますが、己の行動次第で変化し、自分で切り開くこともできるのです。

詳しくはEPOCH TVをご覧ください。
https://www.epochtimes.jp/2022/12/130850.html

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