寿司の起源はなれずし(熟れ鮨、馴れ鮨)

日本の寿司の歴史を探る なぜ、寿司には魚介類しか使わないのか?

 

 

 

日本食といえば、寿司を思い浮かべる人が多いでしょう。 しかし、寿司は日本が発祥の地ではありません。魚介類と一緒に食べることが多いのですが、それはなぜでしょうか? 日本の寿司の起源を探ってみましょう!

日本の寿司は古くからあります。(jazzman / PIXTA)

寿司の歴史

寿司の先駆けとなった「なれずし(熟れ鮨、馴れ鮨)」は、西洋の時代以前に東南アジアの米作地帯で発見され、魚醤とともに近隣の地域に広まりました。

水田の小さな水路で魚を捕獲し、炊いたご飯に混ぜて乳酸発酵させることで、長期保存が可能な食品となりました。

なれずしは、弥生時代に稲作とともに中国から日本に伝わり、飛鳥~奈良時代にかけて日本全国に広まったと考えられます。

当時、なれずしは、米粒を発酵させることで粘りが出て、食べているうちに崩れてしまいました。そのため、主食としてではなく、漬物などの副菜として食べられていました。

鮨(鮓、すし)には、アワビ、鮎(あゆ)、貝類、サバ、鯛(たい)、イワシ、サバ、鮭(さけ)など、さまざまなものが使われています。さらに現在では、鹿や豚などの肉類も使われるようになりました。

西暦538年、殺生を禁じた仏教が日本に伝わり、西暦675年(天武4年)には天武天皇が牛、馬、犬、猿、鶏などの肉食禁止令を出し、魚を中心とした日本食の基礎が確立されました。

平安時代には、日本人は「鮓」や「鮨」を「すし(寿司)」と呼ぶようになり、それが漢文で「酒志」または「須之」と表記されるようになりました。

(翻訳編集:井田千景)