米エネルギー省のグランホルム長官(写真)は12日、バイデン政権が戦略石油備蓄(SPR)を近く積み増す計画だと表明した。3月8日、テキサス州ヒューストンで撮影(2023年 ロイター/Callaghan O'Hare)

戦略石油備蓄を近く補充=米エネルギー省長官

[ニューヨーク 12日 ロイター] – 米エネルギー省のグランホルム長官は12日、バイデン政権が戦略石油備蓄(SPR)を近く積み増す計画だと表明した。納税者に有益となる場合、年内に低価格での補充を実施したいという。

バイデン大統領は昨年、ロシアのウクライナ侵攻に伴い高騰した原油価格を抑制するため、SPRから過去最大規模となる原油売却を指示した。

米政権は、1バレル=約67─72ドルかそれ以下の水準で、SPR向けの原油を購入する意向。昨年10月の説明によると、1億8000万バレルの原油を放出したことで、SPRは1983年以来の低水準に落ち込んだという。

グランホルム長官は、現在は国内4カ所のSPR貯蔵施設のうち2カ所から原油を売却していると説明。2023年は、議会で義務付けしている2600万バレルを売却するとしている。

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