(Kevin Frayer/Getty Images)
上岡隆次コラム

習近平の下克上と未来

ロシアがウクライナに侵攻すると多くの者はロシアが勝利すると分析した。だがロシアは勝利できず戦争は長期化しウクライナ軍の善戦が世界に報道される。ロシアは自軍の損害を隠すが世界はロシア軍の損害を把握する。骨董品の戦車までウクライナに投入することで損害が事実だと明らかになりロシアの地位は低下した。

ロシアの弱体化は連邦内部に影響し加盟国を守ることすら困難になっている。このためロシアの国境付近の国ではロシアの覇権から抜け出す動きが出るようになった。それに対して中国は覇権が拡大しウクライナとロシアの仲裁国を行なうまで成長している。これは国際社会では中国とロシアの地位が逆転したことを世界に示した。

 

▶ 続きを読む
関連記事
中間選挙直前の米中首脳会談は選挙目当ての演出なのか。習近平が抱える国内事情と短期の貿易休戦を読み解き、トランプが「強い立場」から自国の労働者と経済の利益を優先して仕掛けた交渉戦略の意図と背景を論評する
失踪から30年のパンチェン・ラマや重刑に直面する黄之鋒、黎智英らを取り上げ、中国共産党による香港・チベットでの弾圧を告発。指導者を奪われ沈黙を強いられる世代の実態と、国際社会が記憶し続ける意義を問う
イタリアからインドネシアへの空母譲渡を機に激変する東南アジアの安全保障を解説。中国の海洋進出に対抗するドローン空母構想や南シナ海・太平洋を巡る米中綱引きの最前線に迫ります
AI業界が求める法規制の裏には、過去の巨大産業と同様に市場を寡占化し参入障壁を築く思惑が潜む。真の危機はSF的破滅ではなく「人間の知性や教育の崩壊」であり、法規ではなく現場での向き合い方が問われている
「世界を一つに」という甘い理想は、いかにして支配や画一化へと変質するのか。「八紘一宇」の光と影、そして現代のグローバリズムがもたらす同質化の脅威を鋭く突く。日本の針路を問い直す、必読の論考