(Photo credit should read KAZUHIRO NOGI/AFP via Getty Images)

【寄稿】インド太平洋構想からクアッドまで 安倍晋三元首相の功績

昨年7月、非業の死を遂げた安倍晋三元総理の世界的な功績はインド太平洋構想の提唱である。かくも雄大な構想を世界に向けて提示し、米国やその他の国々の賛同を得て具体的に推進した日本の総理は戦前を含めていなかったし、これからも現れないだろう。安倍晋三氏は空前絶後の大政治家であった。

インド太平洋構想は、第1次安倍政権時の2007年8月に当時の安倍総理がインドの国会で演説した「二つの海の交わり」が始まりである。演説の中で安倍氏はこう力説している。

「太平洋とインド洋は、今や自由の海、繁栄の海として、一つのダイナミックな結合をもたらしています。従来の地理的境界を突き破る『拡大アジア』が明瞭な形を現しつつあります。これを広々と開き、どこまでも透明な海として豊かに育てていく力と、そして責任が私たち両国にはあるのです」

▶ 続きを読む
関連記事
一周忌を前にした7月1日、安倍晋三元総理を慰霊する「留魂碑」の除幕式が行われました。安倍元総理が心から尊敬され […]
膨張する中国共産党ーー。この現代の地政学的な挑戦に直面する中、日欧米は政策の連携強化を進めている。この取り組み […]
昨年7月、応援演説中に凶弾に倒れた故・安倍晋三元首相の一周忌法要が7月8日(土)午後、増上寺(東京都港区)で執り行われ、一般献花を受け付けることとなった。
「安倍晋三元首相のご遺志を継ぎ、日台関係をさらに深化させていきたい」。自民党青年局長の鈴木憲和衆院議員らは6日 […]