サクランボはがんに効き、体重を減らし、痛風を治す(2)

(続き)

医学誌『Arthritis and Rheumatism(関節炎とリウマチ)』に発表された研究では、633人の痛風患者を対象に、サクランボエキスが痛風患者の発作回数を減らせるかどうかを調べる目的で研究が行われました。その結果、サクランボエキスを摂取した患者では、対照群と比較して痛風発作のリスクが35%減少することが判明しました。

痛風やある種の腎臓結石患者の血中尿酸値を下げるために使用される薬であるアロプリノールをサクランボ抽出物投与群に加えたところ、痛風発作のリスクは75%減少しました。

サクランボは古くから痛風の治療薬として使われてきました。(Krystsina Shoba / PIXTA)

4. ガンの発生を抑制

サクランボに含まれる強力な抗酸化物質であるアントシアニンとシアニジンは、2003年に癌研究論文誌『Cancer Letters』に掲載された研究で実証されたように、マウスの腸腫瘍の発生を抑制し、ヒト結腸がん細胞株の増殖を抑えることが示されています。

2021年に『Molecules(分子)』誌に掲載された総説は、抗がん剤としてのスイートサクランボの役割を評価し、発がんプロセスにおける重要な事象を抑制するスイートサクランボの効果は十分に立証されていると指摘しました。また、これまではよく知られた抗酸化作用と抗炎症作用によるものと理解されていましたが、この総説で言及された研究は、健康な細胞を保護するスイートサクランボの能力についての理解を深めるものでした。

同総説はまた、サクランボの細胞保護能力は、健康な細胞の分裂と死(がんはこのプロセスの調節ミスであり、がん細胞の無秩序な増殖と拡大を促進する)を調節する能力、およびがん細胞の代謝改革から細胞を保護する能力にも起因することを示唆しています。代謝改革とは、がん細胞が増大するエネルギー需要を支えるために代謝を変化させる能力のことです。

著者は、この知見が栄養補助食品として、あるいはがん治療の補助剤として、スイートサクランボを戦略的に利用する新たな可能性を開くことを示唆しています。

サクランボに含まれる強力な抗酸化物質であるアントシアニンとシアニジンは、ヒト結腸癌細胞株の増殖を抑えることが示されています。(eladstudio / PIXTA)

5. 睡眠を促進する

サクランボには、睡眠サイクルを整えるホルモンであるメラトニンも含まれています。メラトニンを含む他の食品には、クコの実、ピスタチオ、バナナ、牛乳、卵、ナッツ類、脂肪分の多い魚などがあります。メラトニンには多くの重要な働きがあり、規則正しい睡眠サイクルと概日リズムをサポートし、免疫系機能を向上させ、神経保護作用を持ち、老化に関連するプロセスを遅らせることが示されています。

中国医学におけるサクランボ

温かく甘いとされるサクランボは、漢方薬にも使われます。サクランボは、体にとって重要なエネルギー源である気を補い、肌に良く、食欲を刺激し、体のエネルギーを回復させ、体調を整え、下痢を治療し、関節炎、リウマチ、痛風の治療薬としてもよく知られています。中国医学では、サクランボは長寿を延ばすとさえ考えられています。

鉄分が豊富なサクランボは、漢方ではしばしば強壮剤として、また貧血の治療に用いられます。体を温める作用があるため、風邪やインフルエンザに伴う病気には特に効果的です。

おいしいだけでなく、サクランボには薬効があり、ガンと闘い、心臓の健康を増進し、安眠を助けます。ベリー類は、栄養価が低くなる加工品よりも、丸ごとのほうがよく、新鮮なオーガニック・サクランボを食事に加えることは、健康増進のための簡単な方法です。

注意すべき点:残留農薬の除去

野菜や果物の中には、特に農薬が蓄積されやすいものがあり、サクランボは特にその傾向が強いです。

消費者擁護団体のEWG(Environmental Working Group)によると、市販のサクランボは残留農薬が最も多い果物・野菜のトップ12に入っています。EWGの「2022年農産物の残留農薬に関する買い物ガイド」によると、検査したサクランボの90%に2種類以上の農薬が残留していました。

したがって、これらの危険な化学物質の摂取を避けるため、可能な限りオーガニックのサクランボを食べることを強く推奨します。

(完)