サクランボはがんに効き、体重を減らし、痛風を治す(1)

新鮮なサクランボを食卓に並べることは、人生の純粋な喜びの一つです。サクランボは、単においしい果物であるだけでなく、ガンから私たちを守り、フリーラジカルによるダメージと戦うなど、少なくとも5つの健康効果があります。しかし、サクランボを食べる際には、注意しなければならないこともあります。

サクランボの健康効果トップ5

サクランボには酸味や甘味があり、アントシアニンと呼ばれる強力な抗酸化物質が豊富に含まれています。アントシアニンは水溶性の色素で、pHレベルに応じて特定の食品を赤、紫、青、黒に見せることができます。また、サクランボには免疫力強化に欠かせないビタミンCが豊富に含まれており、食物繊維の宝庫でもあります。ここでサクランボの健康効果トップ5をご紹介しましょう。

1. ダイエット効果

サクランボは食物繊維が豊富で低カロリーなので、満腹感が早く得られ、食事の量を減らすことができます。また、サクランボが減量に役立つという研究結果もあります。薬用食品学雑誌「Journal of Medicinal Food」に掲載された2009年の研究では、ラットを2つのグループに分け、どちらにも90日間高脂肪食を与えました。

加えて、一方のグループにはサクランボのホールパウダーを与え、もう一方のグループには与えませんでした。その結果、サクランボパウダーを摂取したラットは、摂取しなかったラットに比べて体重が増加せず、体脂肪も増加しなかったのです。

サクランボが減量に良いという研究結果があります。(kase / PIXT)

2. 心臓の健康改善

心臓病は米国における主要な死因であり、2020年の死亡者数は約69万7000人、全死亡者数の5分の1を占めています。心臓病は、早死にによる医療費、薬代、生産性の損失を含め、米国に毎年2290億ドル(約31兆6900億円)という途方もない損失をもたらしています。心臓病の主な危険因子には、高血圧、高コレステロール、喫煙、糖尿病、肥満、不健康な食事、運動不足、過度の飲酒などがありますが、サクランボを含む健康的な食事は心臓病のリスクを減らすことができます。

サクランボやその他のベリー類に含まれるアントシアニン、フラボノール、ビタミン、食物繊維が、心血管系疾患のリスクを減らし、心臓の健康を改善することが研究で示されています。

健康な人、糖尿病患者、メタボリックシンドロームの人、高血圧の人、脂質異常症(血液中の過剰なコレステロールや脂肪)の人、喫煙者を対象とした臨床研究では、ベリーの摂取によって心血管疾患の危険因子が有意に減少することが明らかになりました。

2013年に「Current Pharmaceutical Design(現在の医薬品設計)」誌に掲載された研究では、サクランボの種子抽出物が、コレステロール値の高いウサギにおいて心臓保護作用を持つことが明らかになりました。この研究ではまた、サクランボ種子エキスを投与した動物において、心臓機能の有意な改善、アテローム性動脈硬化プラーク形成と梗塞サイズの減少が示されました。 梗塞とは、血液供給の不足によって引き起こされる局所的な壊死組織の小領域でし。

3. 痛風の治療

痛風または高尿酸血症は、激しい痛み、発赤、および血液中の過剰な尿酸と関節内の結晶化による炎症によって特徴づけられる関節炎の一種です。足の小骨、特に外反母趾に発症することが多く、 痛風は非常に一般的で、米国では900万人以上(成人人口の約3.9%)が罹患しています。

痛風は、体内で尿酸が過剰に生成されたり、腎臓で尿酸が十分に濾過されなかったりすることで発症します。また、プリン体が体内で分解されて尿酸に変換されるため、プリン体を多く含む食品は痛風発作の引き金となります。

サクランボには血液を浄化し、炎症と闘う作用があるため、痛風の治療薬として長い間使われてきました。

(つづく)

 

エポックタイムズ のヘルスライター、鍼灸医。担当は東洋医学、栄養学、トラウマ、ライフスタイル医学など。過去10年にわたり複数の出版物で健康に関する幅広い執筆経験を持つ。