砂漠の古都「楼蘭王国」消失の謎(大紀元)

砂漠の中の「楼蘭古都」消失の謎【未解決ミステリー】

「楼蘭王国」は映画、ドラマなどでよく取り上げられ、煌びやかな宮殿が立ち並び、街には舞い踊る少女たちや歌声など、異国風情に満ちた王国です。

かつてシルクロードの重要な拠点であった楼蘭は、歴史に記述を残すことなく、突然姿を消しました。このため、この豊かな国が突然姿を消した原因について、さまざまな憶測が飛び交っています。

史書の中の楼蘭

現在の史料によると、楼蘭は紀元前3世紀頃に建国されました。

楼蘭の地理的位置が非常に重要であるため、漢王朝と匈奴(きょうど:遊牧騎馬民族)の争いの地でもありました。紀元前77年、楼蘭は、漢王朝の支配下に入り、史記によると、前漢の時代、楼蘭には1万4千人以上の住民と3千人近い兵士がいたといいます。

楼蘭王国はしばらくの間非常に繁栄していましたが、西暦630年に突如姿を消したのです。

楼蘭古都の発見

時が経ち、1900年、楼蘭古都はついにスウェーデンの探検家、スヴェン・ヘディンによって発見されました。

1899年、「さまよえる湖」として知られているロプノールの正確な位置を探すためにヘディンは探検隊を率いて新疆へ向かいました。

翌年3月、探検隊はタリム盆地を流れる乾いた孔雀河の左岸を辿ロプ砂漠に入り、干上がったロプノールの湖床と、その付近に散在している壊れた木造家屋や中国の古銭、鉄斧、木彫り数点などを発見しました。

その後、砂嵐により道を間違えたため、一行は偶然にも廃墟のような場所に迷い込みました。そこには朽ち果てた長い城壁、重なり合う家々、仏塔などがありました。

川沿いに建てられた古城は、ほとんど流砂に埋もれ、1週間ほど掘ったところ、毛織物、絹織物、動物の骨、イヤリング、陶器のかけら、髪の毛、ブーツ、家具の残骸などが見つかりました。仏教寺院からは、高さ1.15mの仏像や多くの木彫り品が出土し、最も重要な発見は漢字の書かれた150以上もの古文書や木簡です。

調査の結果、その古城は数千年の間、行方不明になっていたシルクロードの主要都市であった「楼蘭古都」であることがわかりました。

楼蘭古都消失の謎

楼蘭古都消失の謎に関してはいくつか有力な説があります。ひとつは、生態系劣化説です。この説では、楼蘭はロプノールの隣に10万平方メートルを超える古代都市を建設し、盛んになった頃、神秘的な「太陽古墳」を作るために、広い範囲の木々を切り倒したと見ています。

太陽古墳は、丸い木を何重にも積み重ねた不思議な形をしており、棺が置かれている中心部分を丸い杭で囲み、その外側を放射線のように杭を直線状に並べていきます。楼蘭人の大規模な伐採とタリム川の水流の遷移により、やがて水不足に陥り、砂漠の嵐に飲み込まれたと推測されます。

また、別の説では、楼蘭古都はシルクロード上に位置し、各方面から狙われていたため、度重なる戦争で楼蘭文明は破壊され、歴史から姿を消したと言われています。

さらにペスト説も多くの支持を得ています。恐ろしい疫病の蔓延により、楼蘭古都はやがて廃墟となったと考える学者もいます。

一方、ある超能力者は違う意見を述べています。それによると、楼蘭が最盛期を迎えた頃、贅沢や退廃が蔓延し、末期のポンペイと同様、国民の道徳観が堕落していきました。そのため、楼蘭は天罰を受け、国は滅び、何千年もの間、黄砂に覆われることになったというのです。

詳しくはEPOCH TVをご覧ください。

https://www.epochtimes.jp/2023/02/136411.html

関連記事
 【大紀元日本11月9日】ブータンの国民の97%が、自分は「幸福である」と感じているという。この「幸福」は外在の物質的な物による満足ではなく、信仰と観念による満足である。ブータン人にとって本当の貧しさ
激動の歴史を重ねる中国は、数千年にわたる中華文明の遺産が多く失われた。しかし奇跡的に、「古き良き」中華文明が残っている場所もある。
新潟市の「史跡古津八幡山 弥生の丘展示館」で6月25日(日曜)まで企画展「古津八幡山遺跡の保存・活用」を開催。国史跡古津八幡山遺跡保存活用計画の策定を記念し、発掘調査や復元整備、活用などの写真や模型を展示しています。
西暦 79 年、イタリア南部のポンペイの町は激しい火山の噴火によって即座に破壊されました。豪華な古代ローマの町は、かつて贅沢な場所でしたが、一晩で停止し、歴史に凍りつきました。 火山噴火は、世界で最も恐ろしい災害の一つです。 2,000 年前、古代ローマの都市ポンペイはかつて非常に繁栄した場所でしたが、一瞬にして火山灰に飲み込まれました。
古くより、船や飛行機が消失する事件が多発している三角形の海域が存在します。科学的に解明できないことで、超常現象ネタとして扱われることが多く、フィクション小説や映画などの題材にもなりました。この場所こそ「魔の三角地帯」と呼ばれているバミューダ・トライアングルです。