寝不足覚悟の熱い夏!世界陸上2023

今年で19回目の開催となる、世界陸上競技選手権大会。今大会はハンガリーの首都・ブダペストで8月19日から27日にかけて開催される予定です。その美しさから『ドナウの真珠』とも称され、街並み全体がユネスコ世界遺産にも登録されているブダペストで繰り広げられる、アスリートたちの熱い闘いが見られるのももうすぐです。

最近ではスポーツをただ観戦するだけではなく、オンラインでスポーツベットをしながら楽しむという方も増えてきたと言われています。さらにライブでベッティングできたりと、多種多様な内容になっていますがそこで繰り広げられる熱戦は、いつでもファンの胸を熱くしてくれますが、今大会ではどんなドラマが生まれるのでしょうか?今大会で注目されている競技をピックアップしていきたいと思います。

陸上の花形競技・男子200m走

陸上の花形競技と言えば、やはり短距離走。もはや人間のなせる技とは思えないほどの速さで疾走する選手たちの姿は、世界陸上でも毎回大きな話題となっています。とりわけ、2009年の世界陸上ベルリン大会でボルト選手が叩き出した、19秒19という世界記録は人類未踏の速さとして今も破られていません。しかし、今大会ではこの記録を塗り替えるのではないかと注目されている選手がいます。それがアメリカのN・ライルズ選手です。前大会であるオレゴン大会では19秒31まで迫る走りを見せてくれただけに、記録更新の可能性は大いにあります。19秒台の走りは、スタートの合図からゴールまで文字通り、一瞬の出来事。あっという間に終わってしまいそうですが、その世紀の瞬間を見逃さないためにも寝不足覚悟でリアルタイムで見守りたいですよね。

マラソン

今大会の舞台となるブダペストは、その美しい街並みをひと目見ようと世界中から人々が訪れる観光都市でもあります。そんな街並みを背景に行われる競技がマラソンです。そのスタート地点となるのが、ブダペスト中心地からやや北東に位置し、ブダペストの街のシンボルでもある塔がそびえ建つ『英雄広場』です。広場からスタートした選手たちは、荘厳な建物が並ぶアンドラーシ通りを抜け、ドナウ川にかかるセーチェーニ鎖橋を渡ります。この橋は、ブダ地区とペスト地区を結ぶ9本の橋の中でも、一番最初に両方の地区を結んだ石橋と言われており、全長380m、幅14.8 mの大きさを誇ります。そして次に見えてくるのが、ドナウ川を見下ろす丘の上にある『ブダ城』です。ブダ城は13世紀に要塞として建てられたのがはじめと言われていますが、16世紀にオスマン帝国が侵略した際に、壊滅的な打撃を受けました。それを再建したのが、18世紀にオーストリア女帝として君臨したマリア・テレジアです。その後も長い歴史の中で、王宮は何度も破壊と再建を繰り返されたため、ゴシック様式からバロック様式まで、多岐にわたる建築様式を備えた今日の姿へと移っていきます。ブダ城を越えると、今度はトンネルをくぐり、城を迂回する道のりで再び橋を渡り、アンドラーシ通りを走って、スタート地点だった英雄広場まで戻るコースとなっています。

豪華な街並みを背景にしたマラソンコースは、まさに観光ルートそのもの。自宅で選手を応援しながらも、ちょっとした観光気分を味わえそうな贅沢な内容となっています。

男子棒高跳び

今大会では多くの競技で世界新記録が塗り替えられるのではないかと期待されていますが、中でも有力候補となっているのが男子棒高跳びに出場する、スウェーデンのアルマンド・デュプランティス選手です。10代の頃からすでに多くの大会で驚異的な記録を残し、稀代の天才とも言われるデュプランティス選手。2021年の東京オリンピックでは金メダルを獲得し、さらに2022年の世界陸上オレゴン大会では屋外世界新記録となる、驚異の6m21を跳んで金メダルを獲得しています。今大会でも自身が持つ記録を大きく塗り替える可能性があるのではないかと注目を集めています。

この他にも多くの競技で世界新記録を期待できる選手が出場予定となっている2023年世界陸上。日本からも前大会のメダリストである女子投擲の北口榛花選手や、競歩の山西利和選手などが出場し、再び世界一に挑戦します。大会が開催されるブダペストがあるハンガリーと日本との時差は、7時間。しばらくは寝不足覚悟の日々が続きそうですが、世界の記録が塗り替えられる瞬間をリアルタイムで目撃できるチャンスです!