疲れが取れない‥寝ても寝ても眠い… 疲れない体を作るにはどうすればいい(1)

疲れが取れない、寝ても寝ても眠い、仕事がはかどらない。そんなことはありませんか? 要注意!あなたの身体は慢性的な炎症状態にあるかもしれません! 慢性炎症は、長い間放置しておくと、自己免疫疾患や心血管疾患、さらにはガンの前兆になります。台湾の京禾中医学クリニックの陳俊如医師は慢性炎症と闘うための3つのヒントを、フィットネストレーナーのアンバー氏が疲れない体の作り方を紹介します。

自分は慢性炎症なのか?

陳俊如氏は、炎症とは一般的に外傷やウイルス、細菌の侵入によって引き起こされる急性の炎症を指し、例えば蜂巣炎や尿路感染症などは、体が赤く腫れ、熱や痛みの症状が現れると指摘しました。中医学では、もう一つのタイプの違う炎症があり、これは火病とも呼ばれ、通常、夜更かしや、「燥熱食物」(揚げ物や香辛料など中医学において体内の熱や乾燥を増加させる食物)の食べ過ぎが原因で、口内炎、便秘、痔などを引き起こすことがあります。

陳俊如氏によれば、慢性炎症と呼ばれる別の種類の炎症は緊急の炎症反応は示しませんが、実際には体の粘膜組織がダメージを受けていると言います。この慢性炎症を放置しておくと、アルツハイマー病パーキンソン病、心血管疾患、あるいは関節リウマチなどの自己免疫疾患、乾燥症、さらには癌を引き起こす可能性があります。

どうすれば体内の慢性炎症を発見できるのでしょうか? ここでは、炎症の兆候を見つけるのに役立つ、5つの自己診断指標を紹介します。

1.気分が落ち込む

2.睡眠不足で疲れやすい

3.原因不明の皮膚の発疹

4.呼吸器系の鼻づまりやくしゃみ

5.肥満

炎症を引き起こす3つの要因に注意

陳俊如氏は、漢方医が慢性炎症とストレス、睡眠不足の結果、身体の修復がうまくいかなくなると考えるのは、次の3つの主な誘因が直接関係していると指摘しました。

1.胃腸の調子が悪い:「病気は口から来る 」ということわざがあるように、食べたものの老廃物の排泄が間に合わないと、腸にたまって炎症を引き起こします。特に小腸の粘膜は免疫細胞の最大の供給源であり、あってはならないものが過剰に蓄積されると、腸内が不潔になり、免疫機能が低下し、炎症が起こりやすくなります。

2.睡眠の質が悪い:睡眠不足や睡眠の質の低下により、体の回復がうまくいかず抵抗力が低下します。その上、毎日多くの炎症性物質と接触することになり、体の粘膜にアレルギー反応が出やすくなります。例えば、寝る時間が遅すぎたり、冷たいものを食べ過ぎたりすると、鼻にアレルギー反応が出やすくなります。

3.ストレス:体にストレスがかかると、体内で分泌される副腎皮質ホルモンの影響で免疫系のリンパ球が減少し、長期的に免疫系に影響を及ぼし、慢性的な炎症を引き起こします。

食べたものの老廃物の排泄が間に合わないと、腸にたまって炎症を引き起こします。 (buritora / PIXTA)

抗炎症体質を作る3つのヒント 睡眠は不可欠

抗炎症の体を作るには、十分な質の高い睡眠をとることが最も重要です。次に炎症の原因となるストレスを取り除くことだと陳俊如氏は考えています。 睡眠は体を回復させる最も重要な時間であり、睡眠不足、睡眠の質の低下、精神的ストレスは炎症を引き起こします。

(つづく)