11月2日、トランプ前大統領はテキサス州ヒューストンでエネルギー政策の転換を呼びかけた (Photo by Brandon Bell/Getty Images)

「米国をエネルギー強国に」 トランプ氏テキサス州で演説 EV推進政策を否定

化石燃料の一大産地テキサス州で2日、2024年米大統領選に出馬するドナルド・トランプ前大統領は、エネルギー政策の転換を呼びかけた。民主党のグリーンエネルギー一辺倒を是正し、石油・天然ガスの増産を訴えた。

「エネルギーとの戦いはもう終わり」「エネルギー安全保障は国家安全保障なのだ」

トランプ氏が壇上に上がると、会場は歓声に包まれた。演説では現政権のエネルギー政策を批判し、米国随一の原油・天然ガス産地であるテキサス州の強みに焦点を当てた。

トランプ氏は、バイデン政権のグリーンニューディール政策は米国民に年間2500ドルの負担を強いているとして、「社会主義的詐欺」と呼んだ。再生可能エネルギーは国の送電網を支える信頼できる動力源ではないとし、過度に依存すれば人々は暗闇の中で生活することになるだろうと批判した。

さらに、電気自動車(EV)の原料が不足していることを理由に、バイデン政権が推し進める電気自動車の普及策に終止符を打つと述べた。

「ホワイトハウス入りを果たせば、私が法案に署名する」

トランプ氏の集会は終始熱気で包まれていた。入場を待つ人々は長蛇の列をなし、なかには演説を聞くためにカリフォルニアからやってきた人もいた。

ギャビン・オルテゴンさん(23)もそのような1人だ。間近で前大統領の言葉を聞きたいというオルテゴンさんは、飛行機に乗ってフロリダからやってきた。

「私はすべての選択肢を見ているだけだ」とオルテゴンさん。トランプ氏以外にも、共和党のビベック・ラマスワミ氏の集会にも参加していると語った。

トランプ氏は共和党内の候補者レースをトップで独走中だ。いくつもの訴訟を抱えているが、トランプ氏は無罪を主張し続けている。

トランプ氏はまた、南部国境や不法移民、親の権利が不当に制限されている問題にも言及。解決を約束した。

「私たちは子供の性器を切除することをやめさせなければならない」と主張し、女性として性自認する生物学的男性を女子スポーツから排除すると語った。

「あなたの一票で大統領を変えられるのだ」とトランプ氏は声を張り上げた。

バイデン氏は米国史上最高齢の大統領で、今月81歳になる。民主党と共和党の両陣営から、2期目を務める能力について懸念が提起されている。

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