12月6日、米国務省の報道官は、中国の戦艦がカンボジアに入港しているとの報告を注視しており、主要海軍基地の一部を独占管理する計画に重大な懸念を抱いていると述べた。写真は2019年7月、カンボジア・シアヌークビルで撮影(2023年 ロイター/Samrang Pring)

中国艦船のカンボジア基地入港報道、米国が注視

David Brunnstrom

[ワシントン 6日 ロイター] – 米国務省の報道官は6日、中国の戦艦がカンボジアに入港しているとの報告を注視しており、主要海軍基地の一部を独占管理する計画に重大な懸念を抱いていると述べた。

ラジオ・フリー・アジア(RFA)は5日、複数の中国軍艦がカンボジアのリアム海軍基地に入港したと報道。カンボジアのティア・セイハ国防相は3日、同国海軍の「訓練の準備」とフェイスブックに投稿した。また、4日にはカンボジア指導者らと中国の軍制服組トップがプノンペンで会談したという。

米国務省の報道官は「この特定の事象にはコメントしないが、リアム基地の一部を中国が独占管理する計画に重大な懸念を抱いている」と述べた。

RFAは、入港した艦船の数は不明としたが、セイハ国防相の投稿には少なくとも2隻が映っている。

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