1月8日、11月の米大統領選に向けた共和党の候補者指名争いで先頭グループを形成しているトランプ前大統領(写真)、米南部フロリダ州のロン・デサンティス知事、ニッキー・ヘイリー前国連大使の3氏は週末、初戦となる共和党党員集会を15日に控えたアイオワ州に入り、舌戦を繰り広げた。写真はアイオワ州の選挙キャンペーンに出席した同氏。6日撮影(2024 ロイター/Cheney Orr)

米大統領選、共和党指名候補争いで先頭走る3氏がアイオワ州で舌戦

James Oliphant Gram Slattery

[デモイン/スーシティー(米アイオワ州) 8日 ロイター] – 11月の米大統領選に向けた共和党の候補者指名争いで先頭グループを形成しているトランプ前大統領、米南部フロリダ州のロン・デサンティス知事、ニッキー・ヘイリー前国連大使の3氏は週末、初戦となる共和党党員集会を15日に控えたアイオワ州に入り、舌戦を繰り広げた。

ほとんどの世論調査によると、アイオワでの争いはトランプ氏が大きくリードし、デサンティス氏とヘイリー氏がほぼ同率で2位に付けている。デサンティス、ヘイリー両氏はこれまでの選挙戦でおおむね、自分の生い立ちや職歴などを話題の中心に据え、聴衆から質問されなければトランプ氏を攻撃することを避けていた。互いへの批判も控えめだった。

しかし1週間後に党員集会を控えたアイオワ州ではトーンがヒートアップした。

デサンティス氏は国際機関に懐疑的な保守層の取り込みを狙い、当選すれば国連に資金を拠出しないと断言。「トランプ氏は4年間にわたり喜んで国連に資金を提供してきたし、ヘイリー氏は国連大使だった。そこが(自分とは)対照的だ」と訴えた。

ヘイリー氏は8日にラジオインタビューで、トランプ氏は「カオス」をあおっていると強く批判した。一方のトランプ氏も5、6日にアイオワ州各地で行った選挙イベントでヘイリー氏について、政策面や、金持ちの献金者に人気がある点などを指摘して攻撃を強めた。

各陣営の連邦選挙委員会(FEC)への報告によると、ヘイリー氏のスーパーPAC(政治活動委員会)は1月1日以来、デサンティス氏を批判する広告に400万ドル余りを投入している。またトランプ氏のスーパーPACは同じ期間に200万ドル余りを投じてヘイリー氏を攻撃。デサンティス氏の投入資金は100万ドル超で、ヘイリー氏とトランプ氏の両方を批判している。

アイオワ州はこの週末、猛吹雪に見舞われた。ヘイリー氏は8日に予定していた州西部でのイベントをキャンセルせざるを得なくなるなど、トランプ氏に追い付きたい他の2候補にとって厳しい展開となった。

関連記事
米フロリダ州共和党のエヴァン・パワー委員長は8日、トランプ前米大統領の三男バロン氏(18歳)が7月の共和党全国 […]
民主党は中絶問題を2024年選挙の中心的争点とし、主要激戦州で投票イニシアティブ(住民発議)を立ち上げて選挙戦を展開している。
エポックタイムズは、2024大統領選挙でボビー・ケネディを支持する5人の異なる年齢層と階層の人々に取材した。彼らはそれぞれ異なる観点から支持の理由を語った。
トランプ前大統領は5月2日、裁判で自身の弁護のために証言するかどうか尋ねられた際、裁判で証言しない可能性を示唆した。
トランプ陣営は4月30日に、大統領討論会委員会が何百万人ものアメリカ人がすでに投票を済ませた後まで討論会の日程を繰り上げようとしないことを「容認できない」「有権者に対する重大な冒涜だ」と非難した。