韓国の尹錫悦大統領は31日、4月の総選挙を妨害するため北朝鮮が軍事境界線付近で武力行為やドローン(無人機)による侵入、サイバー攻撃、フェイクニュース拡散といった挑発行為を行う可能性があると警告した。提供:Yonhap(2024年 ロイター)

韓国大統領、北朝鮮の総選挙介入警戒 挑発やサイバー攻撃の恐れ

[ソウル 31日 ロイター] – 韓国の尹錫悦大統領は31日、4月の総選挙を妨害するため北朝鮮が軍事境界線付近で武力行為やドローン(無人機)による侵入、サイバー攻撃、フェイクニュース拡散といった挑発行為を行う可能性があると警告した。

軍や政府、民間防衛機関を招集して開催した中央統合防衛会議の年次総会で述べた。韓国では4月10日に国会議員選(定数300)が予定されている。

尹氏は北朝鮮が選挙に介入するため「数々の挑発行為」を行う可能性があるとし、警備態勢強化を求めた。軍や政府、警察、民間団体間の連携を強化し、国家インフラへのサイバー攻撃や偽プロパガンダの拡散を防ぐために対策を強化すべきだと述べた。

「サイバー攻撃は国家機能や国民生活を一瞬にして麻痺させる恐れがある。フェイクニュースや虚偽のプロパガンダも社会に大きな混乱をもたらす可能性がある」と懸念を示した。

関連記事
韓国最大の太陽光発電メーカーであるハンファ・ソリューションズ傘下のQcellsは中国江蘇省啓東市にある工場を6月30日に永久閉鎖する。
北朝鮮のアニメスタジオが、制裁下にもかかわらず日本や米国の人気アニメーション制作に関与していることが、朝鮮半島の情報分析を行うシンクタンク「38ノース」が22日発表した報告で明らかになった。日本政府は先月、北朝鮮のIT技術者の関与について警告を発したばかり。北朝鮮が制裁を逃れ、日本市場に関与している実態が浮き彫りとなった。
米国政府が、北朝鮮が遺伝子操作を通じた生物学兵器を生産できる能力を保有しているという分析を発表した。
韓国を訪問している米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は16日、非武装地帯にある板門店を訪れ、ロシアと中国に北朝鮮の制裁逃れを擁護しないよう求めた。
最近、尹錫悅(ユン・ソクヨル)韓国大統領は国家安全保障の観点から韓国海洋警察に中国の漁船の強い対応を求めた。