(YUMIK / PIXTA)
豚はそんなに賢かったのか。

漢字の神秘(6):家

家という意味を表す「宀」と、を表す「豕」で、古代中国における「家」を容易に想像できるでしょう。

古代中国では、裕な家のみが豚肉を食することができ、また多くの子豚を生む豚は、繁栄財産の象徴とされていました。

中国東北地方に伝わる伝説によると、豚は大変頭がよく、熊や虎よりも勇気のある動物だと考えられていました。また、中国には、「虎を狩るには大変勇気がいりますが、野生の豚を狩るには、自分の棺も用意しなければならない」という諺があります。罠にかかった虎や熊は逃げようとしますが、豚はハンターを攻撃しようとするというのです。豚は知能が優れ、罠も簡単に見破ってしまうことから、ハンターたちに恐れられていました。

「家」は、福のある家を象徴し、家族の繁栄と安泰を望む中国人の考えが表れているといえるでしょう。

関連記事
中国古代から伝わる神話によると、農業の始祖として崇められている「神農」は、何百種類もの薬草を自分で試し、その薬効を確かめたといいます。その知識は「漢方」として現代まで伝わり、その多くが植物だったことから、「草」の草冠が「薬」という文字に取り入れられました。
「真」は、中国古代から伝わる道教で非常に重んじられています。道教では、教えに従って修練を積み、「真」を求め、「真人」になることを目指すのです。
日本でもお馴染みの「徳」という文字は、中国語の「德」(“心”の上に、“一”がある)に由来します。
「善」は、上部の“羊”と“言”の“口”から成り、シンプルに解釈すれば、「羊の言葉」となります。
農林水産省はアフリカ豚熱(ASF)の国内への侵入に警戒を強めている。9日、同省のウェブサイトで細心の注意喚起ポスターの情報を更新した。