イギリスの植物苗圃、アシュリッジの最高経営責任者であるジュリアン・デ・ボスダリ氏は、インタビューで、花を長持ちさせる秘訣は細菌の繁殖を防ぐことにあると述べています。(zak / PIXTA)

切り花の長持ち方法

切り花は色鮮やかで、形が美しく、香りも良いため、フラワーアレンジメントやその他の装飾に欠かせない素材です。多くの人が切り花を祝祭日のギフトとしていますが、切り花は数日でしおれてしまうものです。今日は、園芸の専門家に、これらの美しい花を長持ちさせるための簡単な方法を教えてもらいましょう。

イギリスの植物苗圃、アシュリッジの最高経営責任者であるジュリアン・デ・ボスダリ氏は、「express.com」のインタビューで、花を長持ちさせる秘訣は細菌の繁殖を防ぐことにあると述べています。ボスダリ氏の秘訣を使えば1週間以上鮮度を保つことができるそうです。 

きれいな花瓶

ボスダリ氏によれば、花を花瓶に飾る前には、まず花瓶をきれいに洗うことが重要です。そして、定期的に水を入れ替えて、細菌を取り除けば、花の鮮度を保てるとのこと。

ボスダリ氏は「花束を美しく保つための第一歩は、清潔な花瓶を使うことです。狭い口の花瓶は掃除がしにくく、細菌がたまりやすいため、水が汚れ、花が早くしおれたり腐ったりする原因になります。可能であれば、口が広い花瓶を選ぶことをお勧めします」とのこと。

花をプラスチック製の花瓶に入れないでください。プラスチックは細菌が繁殖しやすいため、ガラスや陶磁器製の花瓶がおすすめです。これらは清潔に保ちやすいのです。 

切り戻し

切り花は、茎の切り口がすでに癒合し閉じていることがあります。切り直すことで、水や栄養を効果的に吸収し、花を健康に保つことができます。

ボスダリ氏は次のように説明しています。

「花瓶に切り花を生ける前に、清潔なナイフやよく切れるハサミを使って、茎を45度の角度で1~2センチ程度切り落とすことが大切です」

「茎を斜め切ることで、断面を広く取り、吸水面積が増やされ、花が水分をより多く保持できるようになります。茎を数日おきに切り戻すことで、花が水を吸収する最適な状態を維持できるようにしましょう」 

切り花に栄養剤

鮮花を長持ちさせるコツの一つは、適切な栄養剤を与えることです。実は、キッチンにある日常の食材で、手軽にフラワーフードを作ることができます。

花を買ったときには、たいてい小さなフラワーフードの袋がついてきます。これを花を初めて花瓶に入れる際に忘れずに加えましょう。水替えするたびに、花に栄養を与えることが大切です。自宅では簡単に2つの材料を使ってフラワーフードを作ることができます。

ボスダリ氏は「適切なフラワーフードが手に入らなくても心配はいりません。1リットルのぬるま湯に砂糖大さじ2と白酢大さじ2を加えるだけで、自家製の栄養剤を作れます」と提案しています。

砂糖は花のしおれを防ぎ、栄養を与える効果がありますし、白酢は水のpH値を上げて栄養の吸収を助け、細菌の繁殖を抑えることができます。しかも、これらの材料はとても安価で手に入ります。 

切り花を果物、窓から離れる所に

キッチン・テーブルやカウンターの上に花を飾るのは素敵ですが、果物のそばに置くと、花の寿命を著しく縮めてしまいます。

たとえば、バナナやりんごなどの果物にはエチレンが含まれており、これが熟成を早めるだけでなく、周囲の植物にも影響します。

切り花の長持ち方法は他にも多くありますが、「最もシンプルな」方法のひとつは、長持ちする品種の花を選ぶことです。

ボスダリ氏は例を挙げて説明しました。「菊、カーネーション、蘭などは比較的長持ちする品種で、数週間持続します。それに比べて、チューリップや牡丹などは、切り花では日持ちが約5~7日程度で、すぐにしおれることが多いです」

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