2020年12月 米カリフォルニア州(Photo by PATRICK T. FALLON/AFP via Getty Images)

<オピニオン>沈黙を守るアメリカ人と「良きドイツ人」

2021年2月8日に掲載した記事を再掲載 

私は人間性や人間の行動について長く探究してきたが、2020年ほど深く学んだ年はなかった。私をずっと悩ませていた疑問に対して、予想外の答えを見つけたからだ。それは「良きドイツ人」についての考察である。

ヒトラー政権のもと、ユダヤ人の迫害に参加しなかった大勢のドイツ人がいた。彼らは平均的な良きドイツ人だったが、ナチスに反対せず、ユダヤ人を助けることもなかった。レーニンやスターリン時代のロシアも同様である。大多数のロシア人は独裁政権によって迫害されている同胞を助けなかった。

▶ 続きを読む
関連記事
習近平の訪米に合わせ、ワシントンで中国の民主活動家や香港人、台湾人、チベット人、ウイグル人らが大規模な抗議を実施。若い世代の参加や団体間の連携、越境弾圧への反発など、海外抗議運動の変化を読み解く
国家は永遠ではなくとも、先人から受け継いだ伝統文化や祈りを次代へ手渡す責務は残る。東西の古典や思想を手がかりに、国家崇拝や排外主義に陥らない健全な祖国愛のあり方と、私たちが果たすべき務めを静かに問い直す論考
米中首脳の公式晩餐会には米国の著名経営者が出席した一方、公表名簿に中国企業の経営者は見当たらなかった。筆者は米中対立や党の統制、経営者を取り巻くリスクから、その背景を読み解く
米中首脳会談後、双方が公表した文書には関税やAIを巡る説明に違いが残った。米側だけが記した事項もあり、台湾問題については双方とも言及していない
米中首脳会談で延長の「貿易休戦」。だが、レアアース問題は解決していない。米欧が供給網を再構築するまで数年を要する一方、北京はなお輸出管理を交渉材料にできる。2027年1月10日までの「時間」をめぐる競争が始まった