日中防衛交流 6年ぶり実施 中共軍の活発化に「相当厳しく言及」
中谷元防衛相は17日の記者会見で、中共軍の東部戦区代表団が13日から17日にかけて日本を訪問し、6年ぶりに日中の部隊間交流が再開されたことを明らかにした。この訪問は、2019年以来途絶えていた両国の防衛交流の再開となった。
東部戦区は東シナ海を管轄し、台湾周辺での軍事演習も行う中共軍の重要な部隊である。6人からなる代表団は、東京の自衛隊中央病院や京都府舞鶴市の海上自衛隊舞鶴基地を視察し、防衛省や自衛隊の幹部と意見交換を行った。
中谷防衛相は会見で、日本側から中共軍の活動活発化に対する深刻な懸念を伝えたことを強調した。特に尖閣諸島周辺での中国側の活動について「相当厳しく言及した」と述べ、両国間の緊張関係も浮き彫りになった。
関連記事
高市首相の台湾有事発言を巡り、中国共産党政権は、尖閣への圧力と並行し、日本への留学・渡航自粛を警告。経済・軍事両面で圧力をかけている。日本政府は発言撤回を拒否し、冷静な対応を求めている。
中国海軍のレンハイ級駆逐艦など3隻が11日、大隅海峡を通過し太平洋へ。小泉防衛相はXで「透明性を欠いた軍事力増強」と指摘。海上自衛隊が護衛艦「ゆうぎり」など3隻で警戒監視を実施。中国の遠洋展開訓練か。
政府は自衛隊階級名を国際標準化する検討を加速。産経報道では1佐→大佐など具体案。自民・維新合意で令和8年度実行を明記。木原官房長官は13日会見で「与党合意踏まえスピード感持って進める」と表明。
政府は、自衛隊の中東地域における活動期限を1年間延長した。不安定な国際情勢と航行の安全確保を重視し、海賊対処、日本関係船舶の安全確保、シナイ半島での平和協力業務の継続を決定した。日本の国益と国際的責任を果たすための総合的な安全保障戦略の一環だ。
東シナ海に浮かぶ8つの無人島の周辺では、中国当局による領域侵犯が絶えない。尖閣諸島は、次なる大戦の契機になってしまうのか。