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カビ・アリ・ナメクジに効く! 科学も認めた「シナモン」の植物ケア法

もしあなたが庭園の害虫を天然の方法で追い払い、植物を守りたいと考えているなら、家庭によくある香辛料であるシナモンパウダーは、とても良い選択肢です。専門の園芸雑誌も、ガーデンでの使用を推奨しています。

ドイツのオンライン園芸雑誌「Plantura」によると、あなたのキッチンの棚にもシナモンパウダーがあるかもしれませんが、そのガーデンでの用途は数えきれないほど多くあります。たとえば、天然で環境にやさしい殺虫剤、アリなどの害虫を追い払う忌避剤、植物の成長を促進する触媒などとして使用できます。

カビの除去に効果あり

研究によれば、シナモンパウダーは真菌性病原体に対抗する効果があります。実験室の条件下で、科学者たちはシナモンパウダーが灰色カビ病菌(Botrytis cinerea)や各種の疫病菌(Phytophthora)の成長を抑制することを証明しています。シナモンパウダーと水を混ぜた溶液を感染した植物にスプレーすることで、真菌感染の症状を緩和する有効な方法となります。

この混合溶液の作り方は、ティースプーン1杯のシナモンパウダーを5Lのぬるま湯に入れて、数時間浸すだけで、天然の殺菌剤が完成します。

シナモンパウダーは真菌性病原体を抑制できるため、発芽後の苗にも直接使用でき、苗の腐敗を防ぎ、成長を促進します。さらに、シナモンパウダー溶液を用意する必要はなく、苗に直接ふりかけるだけでも効果があります。

また、シナモンパウダーはプランターなどの培地表面に発生するカビの抑制にも効果的です。培地にシナモンパウダーをふりかけた後は、必ず土に水を与えてください。

シナモンスティックとシナモンパウダー(Shutterstock)

 

害虫対策にも

ガーデンでシナモンパウダーを使用することで、キノコバエ(クロバネキノコバエ)などの害虫を追い払うことができます。これは、彼らの繁殖サイクルを断ち切り、孵化や繁殖を防ぐためです。

シナモンパウダーはアリ対策にも効果があります。すべての種類のアリに効果があるとは限りませんが、試してみる価値は十分にあります。最良の効果を得るには、まず刺激の強い洗剤などでアリのフェロモン(化学伝達物質)の痕跡をすべて消し、その後、シナモンパウダーやシナモンオイルを幅5cmほどの線状にまいてください。実際に、蟻塚の入り口にシナモンパウダーをまくだけで、アリの群れが引っ越すこともあります。

園芸サイト「Simple Garden Life」によると、シナモンパウダーはナメクジやアザミウマなどの害虫にも効果があります。

ナメクジは動きが遅く無害に見えますが、実際にはガーデンの植物に大きな被害を与えるほか、植物間で病気を広げることもあります。シナモンパウダーを植物の根元や花壇の周囲にまくだけで対策できます。シナモンパウダーがナメクジの体に付着し、移動を妨げるのです。

アザミウマは針ほどの細さですが、放置するとガーデンや花壇の植物に急速に被害を与えます。彼らはウイルスを媒介し、植物に感染させます。

アザミウマはシナモンパウダーの匂いを嫌い、もし摂取すると死に至ることもあります。シナモンオイルを植物にスプレーするのも、アザミウマ対策に効果的です。また、シナモンパウダーやシナモンオイルはアブラムシ、ハダニ、コナジラミなどの害虫の忌避にも使えます。
 

発根剤や成長促進剤としても

シナモンパウダーは、挿し木の繁殖にも利用できます(植物の種類によります)。枝の切り口の下部に少量のシナモンパウダーを塗ることで、傷の回復を早め、根の形成を促進します。これらの効果により、シナモンパウダーは発根ホルモン(ルーティングホルモン)の良い代用品となります。発根ホルモンは、さまざまな理由から使用が制限または禁止されていることがあります。

注意点として、シナモンパウダーがトマトやセリなど一部の植物の成長を抑制するという研究もあります。ガーデンでシナモンパウダーを使用する際は、植物に予期せぬ悪影響が出ないように注意が必要です。

また、英国の「MyJobQuote」サイトに所属する園芸専門家、フィオナ・ジェンキンス氏によれば、シナモンパウダーは折れた茎の修復にも効果的です。折れた茎にきれいな切り口を入れ、そこにシナモンパウダーをまぶすことで、感染を防ぐことができます。

彼女はさらに、「シナモンパウダーを室内植物の土に混ぜることで、カビや真菌の予防にも役立ちます」と補足しています。

(翻訳編集 里見雨禾)

陳俊村