2015年10月の人権集会で演説したウィリアム・ホアン(エポックタイムズ)

臓器収奪の暴露は中国共産党崩壊の引き金になるかもしれない=中国の刑務所の生存者

北京の組織的な臓器収奪計画が世界で広く暴露されれば、共産党政権が崩壊するきっかけになるかもしれないと、ある中国の刑務所の生存者が語った。

中国の刑務所で5年間を過ごした後、最終的にアメリカに逃亡した反体制派のウィリアム・ファン氏はエポックタイムズ紙に次のように語っている。

良心の囚人から臓器を取り上げて販売するという、中国政権が国家主導で行っている行為は「とても邪悪」であり、「誰もがそれに反対するために立ち上がるだろう」「だからこそ、彼らはこの犯罪を隠そうとするのだ」

ファン氏は、世界の指導者たちに虐待を訴えるよう促す最近のウェビナー(インターネット上で行なわれるセミナー)に出席した後、このように発言した。

2006年、内部告発者によって強制的な臓器摘出の存在が初めて明らかにされた。

アニーさん(偽名)は『エポック・タイムズ』紙の取材に応じ、自分の元夫が中国東北部の病院で拘束された法輪功学習者からの角膜の採取に参加したと語った。そのような仕事をすることで、アニーさんの夫だったその医師は精神的なダメージを受けた。アニーさんによると、彼は頻繁に悪夢にうなされ、ベッドシーツが汗で濡れるほどだったという。

2019年、ロンドンの中国法廷は1年にわたる調査の末、中国への長年の疑惑を認め、強制的な臓器摘出が中国でかなりの規模で行われており、法輪功学習者が主な被害者であると結論づけた。

ファン氏自身も法輪功学習者であり、2000年に中国で『エポック・タイムズ』紙のウェブサイト開設に関与したことで北京の標的となった。

この問題への注目は高まっている。アメリカでは、中国由来の臓器に対する臓器移植や術後治療の健康保険適用阻止を目的とした法律を5つの州で可決した。議会では、加害者に制裁を科す2つの法案が下院を通過した。

しかし一般市民の認識が依然として低いことに対し、多くの人が黄氏と同様のもどかしさを感じていた。

「これは契約殺人だ」とアンドレアス・ウェーバー医師は6月14日に開催されたウェビナーで述べ、共謀を阻止するための法律の厳格化を訴えた。患者は中国からの移植を受けることで、知らず知らずのうちに共犯者になってしまう、と外傷外科と整形外科の専門医は言った。「これは双方にとっての犯罪だ」

臓器収奪の問題が深刻化・継続する背景には、中国当局による強力な情報統制がある。「臓器収奪阻止法案(Stop Forced Organ Harvesting Act)」を提案し、下院で2度にわたり圧倒的多数で可決したこの法案のスポンサーであるクリス・スミス下院議員(共和党、ニュージャージー州)は、法案が最初に可決した際、中国の外交官から議員事務所宛にメールが送られ、反中国的な動きをするなと要求されたと明かした。

ファン氏は「臓器収奪は中国共産党にとっての越えてはならない一線だ」「彼らは誰にもその一線を越えさせたくないのだ」と話した。

そして、それは「あらゆる手段を尽くして否定し、隠そうとする」ことを意味すると彼は語った。

経済的・政治的な圧力により、自己検閲が強いられている。この問題をテーマにしたドキュメンタリーの制作者は、複数の潜在的な協力者が北京からの報復を恐れて手を引くのを目の当たりにしたと語った。

この問題に関する調査著作をいくつか執筆している人権派弁護士のデイビッド・マタス氏は無知と無関心が互いに影響し合っていると言った。

台湾を除き、世界のほとんどの地域では、患者が外国で臓器移植を受けた場合に、その情報を病院や医師が報告することが義務付けられていない。これが、臓器収奪を支える臓器移植ツーリズムの追跡を困難にしている。

マタス氏は討論会で「人々はこの問題の深刻さを知らない」その結果「私たちは問題解決に向けた動員ができていない」と述べた。

約10年前に、「同意なしに得た臓器の受け取りを犯罪化する法案」に初めて取り組んだカナダの議員ガーネット・ジェニュイス氏は、前回の議会でその法案が可決したことを喜んでいると述べた。

ジェニュイス氏はエポックタイムズに、課題の一つが「中国共産党が世界中で影響力を拡大し、自らの利益を守ろうと絶えず動いている」ことだと語った。

ガーネット・ジェニュイス氏は、この問題に関する活動が長期的にどのような結果をもたらすか予測は難しいが、最も重要なのは「被害者の権利に注目し、真実と正義のために取り組むことだ」と述べた。

ジェニュイス氏は、人権問題は「間違いなく中国との二国間会談の議題に含めるべき」であり、各国はカナダが採用したような法律を制定するなど、臓器収奪の虐待を阻止するためにもっと努力すべきだと述べた。

「これらの虐待に対する関心が高まることで、体制の行動変化や政治への取り組み方の変化といった変革をもたらすことを望んでいる」と彼は語っている。

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