AIへの過度な依存は、人間の脳が活性を維持するために必要な刺激を奪ってしまいます。(Illustration by The Epoch Times / Shutterstock)

AIに思考力を奪われないために──過信による認知機能の低下に注意

生成系AI(例:ChatGPT)は、私たちの文章作成、仕事、学習の方法を急速に変えつつあり、かつてない利便性と効率をもたらしています。しかし、あらゆる技術の進歩には代償が伴います。AIに依存しすぎることで、私たちは思考力や創造力という主体性を失ってしまう恐れがあります。真の賢さとは、AIを「支え」として使いこなし、「思考の杖」にしてしまわないことです。

 

マサチューセッツ工科大学(MIT)は2025年6月、54人の学生を対象にライティング実験を実施しました。参加者にはChatGPT、Google検索、もしくは自身の知識のみを用いて文章を作成してもらいました。

その結果、ChatGPTを使用した学生のうち、83%が数分後には自分が書いた内容を覚えていませんでした。脳波スキャンでは、AIを使用した学生の脳における「集中」と「創造」に関わる領域の活性度が、手書きで執筆した学生の半分(29%対62%)にとどまっていました。

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