2025年10月14日、米国のトランプ大統領はホワイトハウスの閣議室でアルゼンチンのハビエル・ミレー大統領と会談した。数日前、米財務省はアルゼンチン経済の安定化を目的とした総額200億ドル規模の通貨スワップ枠組みを正式に決定しており、トランプ大統領は14日、ミレー大統領をワーキングランチ形式の会合に招き、二国間協力の強化について協議した。(Kevin Dietsch/Getty Images)

トランプ大統領 アルゼンチンに中国共産党との軍事協力回避を警告

10月14日、ホワイトハウスでミレー大統領と会談したトランプ大統領は、中国共産党に対して明確な警告を発した。トランプ大統領は「アルゼンチンは中国と貿易を行うことは問題ないが、絶対に貿易以外の関係を発展させるべきではない」と述べ、特に軍事協力に踏み込むような動きがあれば「非常に不快に思う」と警告した。

この日の会談では、両首脳が冒頭発言を行った後、記者団からの質問に応じたが、回答したのはトランプ大統領のみであり、ミレー大統領は発言を控えた。アルゼンチンと中国の関係について問われた際、トランプ氏はミレー氏の目の前で「私は、あなた方が中国と過度に関わるべきではないと考える。一定の貿易は構わないが、それを超える関係を築くべきではない。特に軍事分野で中国と協力することはあってはならない。もしそのような動きが進行しているなら、私は非常に不快に思うだろう」と述べた。

これに関連し、スコット・ベッセント米財務長官は、米国によるアルゼンチンへの金融支援(200億ドル規模の通貨スワップ枠)は、中国との通貨スワップ取りやめを条件とするものではないと強調した。ベッセント氏は「そのような報道は誤りだ」と述べ、米側の主要な懸念は「港湾、軍事基地、観測施設」に集中していると説明した。これらの指摘は主に、中国共産党がアルゼンチン南部パタゴニア地域に建設した宇宙観測センターを念頭に置いたものとみられる。

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