人型ロボット(Jade Gao/AFP)

中共 ロボット推進を大々的に宣伝 専門家が経済構造の隠された危機を警告

2026年の中国中央テレビ(CCTV)春節聯歓晩会(春晩)では、複数のロボット企業が一斉に登場し、同時期には「ロボットが銃を構えて射撃するAI動画」もネット上で拡散した。 多くの専門家は、中国共産党(中共)が国を挙げた舞台を利用して、ロボットの兵器化や「軍民融合」戦略のシグナルを発していると指摘し、その背後には「軍需偏重で民生を圧迫する」という深刻な経済構造の危機が隠れていると分析している。

2026年の旧暦大晦日、CCTV春晩はまるでロボットによる「才能ショー」と化した。 4社のロボットメーカーが、コントや武術、歌や踊りの演目を通して集団で登場した。 ByteDance(バイトダンス)はAIクラウドのパートナーとして画面を独占し、アリババ傘下の「千問」は巨額の資金を投じて複数の衛星テレビ春晩に冠名協賛し、ネットユーザーからは「巨大な商談会そのものだ」と揶揄された。

米国・飛天大学人文学部の章天亮教授は「春晩の番組は中共中央宣伝部の重層的な審査を経る必要がある。 複数のロボット企業が同時に登場するのは番組制作側の自主判断ではなく、上層部の政治的決定によるものであり、ロボット産業が中共の重点育成国家戦略に組み込まれることを意味する」と指摘した。

▶ 続きを読む
関連記事
中国の8月経済指標は、消費低迷と輸出急増のねじれを示した。家計は借り入れより債務返済・資産保全を優先し、貿易黒字の拡大は米欧との摩擦を深めている
中国で出入国管理に関する新規定が9月15日に施行された。海外在住の中国人からは、帰国後に出国を制限されることへの不安も出ている。米国務省も中国渡航をめぐり注意を呼びかけている
中国の8月の若年失業率が18.9%に上昇し、1年ぶりの高水準となった。大学卒業者は過去最多の1270万人。失業給付の受給者も増えるなか、専門家は公式統計だけでは雇用悪化の実態を捉えきれないと指摘
東芝グループが上海に設立した半導体技術子会社が、約25年の事業を経て登記を抹消した。中国で日系企業の事業縮小が相次ぐなか、ジェトロの調査では中国事業の拡大意欲も過去最低となった
「ゴーストタウン」を目にし、企業関係者からは成長への懸念も。7年ぶりに中国を訪れた米議会USCC代表団が、現地で見た中国経済の変化を語った