2017年3月12日、ペルシャ湾岸のカーグ島にある石油施設のプラットフォームに接岸するイランのタンカー(Atta Kenare/AFP via Getty Images)

米国はいかにしてイランの石油封鎖を終わらせるか

評論

イランはかねてからの脅し通り、ホルムズ海峡の封鎖に踏み切った。「海峡を支配している限り、イスラエルを攻撃しても手出しはさせない」という傲慢な計算が、彼らの背後にはあった。

イランはホルムズ海峡に機雷を敷設し、周辺の石油・ガス運搬船にミサイルを撃ち込んでいる。3月16日の終わりまでに、隣接するオマーン湾を含む海峡周辺で21隻の船舶が事件を報告した。ホルムズ海峡通過のリスクにより、唯一の出口に依存するペルシャ湾内に約1千隻の船舶が立ち往生している。この湾はサウジアラビア、クウェート、アラブ首長国連邦、カタール、バーレーンにとって極めて重要である。世界の石油の約20パーセントがこの海峡を通過しており、現在立ち往生している船舶のほとんどは石油・ガス運搬船だ。

▶ 続きを読む
関連記事
中間選挙直前の米中首脳会談は選挙目当ての演出なのか。習近平が抱える国内事情と短期の貿易休戦を読み解き、トランプが「強い立場」から自国の労働者と経済の利益を優先して仕掛けた交渉戦略の意図と背景を論評する
失踪から30年のパンチェン・ラマや重刑に直面する黄之鋒、黎智英らを取り上げ、中国共産党による香港・チベットでの弾圧を告発。指導者を奪われ沈黙を強いられる世代の実態と、国際社会が記憶し続ける意義を問う
イタリアからインドネシアへの空母譲渡を機に激変する東南アジアの安全保障を解説。中国の海洋進出に対抗するドローン空母構想や南シナ海・太平洋を巡る米中綱引きの最前線に迫ります
AI業界が求める法規制の裏には、過去の巨大産業と同様に市場を寡占化し参入障壁を築く思惑が潜む。真の危機はSF的破滅ではなく「人間の知性や教育の崩壊」であり、法規ではなく現場での向き合い方が問われている
「世界を一つに」という甘い理想は、いかにして支配や画一化へと変質するのか。「八紘一宇」の光と影、そして現代のグローバリズムがもたらす同質化の脅威を鋭く突く。日本の針路を問い直す、必読の論考