中国の「鉱物マフィア」 米下院特別委員会が告発する搾取と破壊のグローバル・パターン
アメリカ下院の「米国と中国共産党間の戦略的競争に関する特別委員会(The Select Committee on the Strategic Competition Between the United States and the Chinese Communist Party)」は、中国の鉱業企業が世界各地で展開する悪質なビジネスの実態をまとめた最新の調査報告書(2026年5月1日発表)を公開した。本報告書は、重要鉱物の世界的サプライチェーン支配を目論む中国企業が、中国共産党政権の庇護のもとで「鉱物マフィア(Minerals Mafia)」のように振る舞い、汚職、環境破壊、人権侵害、労働搾取を組織的に繰り返している実態を厳しく告発している。
中国の国有企業傘下にあるSino-Metals社が運営する銅鉱山において、有毒な鉱山廃棄物をためておくダム(テーリングダム)が決壊する事故が起きた。その結果、酸や重金属が混ざった泥状の有毒な廃液(スラリー)が、数千万リットルという途方もない規模で周辺の川や土地へと流れ出したのである。この事故により川の魚が大量死し、近隣都市の70万人が飲料水を絶たれるなど破滅的な被害をもたらした。
さらに問題なのは、Sino-Metals社が流出量を実態(150万トン)のわずか30分の1である5万トンと虚偽報告し、被害の全容を記した独立機関による約400ページの環境評価報告書を揉み消そうとしたことである。同社は被害者に対して口止めを条件とした和解書への署名を強要し、不都合な事実を報じようとする市民団体やジャーナリストを脅迫して真実を隠蔽しようとした。
関連記事
中共が発表した中国の10月の景況指数は、製造業、非製造業ともに景気判断の節目となる50を下回った。製造業は9月に一時回復したものの、10月には再び悪化し、中国経済全体に減速の兆しが広がっている
中国の自動車市場で販売低迷が深刻化。例年の繁忙期「金九銀十」がほぼ消滅し、10月の国内販売は約25%減少した。野村証券は需要が2014年の水準に落ち込んだと分析
中国共産党(中共)の軍機関紙が最近、「倹約による軍建設」を集中的に宣伝し、空軍のある部隊では集中訓練で「使い古した書類かばんを支給」した。北京大学などの大学も「節約生活」の徹底を呼びかけ、「節約はスローガンではなく、生き残りの問題だ」としている。
中国の土地競売で10月の平均プレミアム率が1.4%に低下し、今年最低を記録した。北京・上海・深圳では土地の競売が行われず、地方では国有企業による最低価格での落札が目立つ。住宅販売制度の新政策も不動産企業の資金繰りを圧迫
中国の10月の製造業PMIは49.3となり、景気判断の節目となる50を下回った。中共当局は連休などの影響を挙げるが、輸出や政府支出への依存、内需低迷、不動産不況など、中国経済の構造的な問題が浮き彫りに