気候変動政策の虚構 科学の名を借りた統制【地盤が抜かれた後で(6)】
2021年、ドイツは最後の原子力発電所を閉鎖する方針を進めた。
その決定の背景には、環境保護の名の下で進められてきたエネルギー政策があった——原子力発電からの撤退、風力・太陽光発電の大規模な拡大、そして石炭火力発電の段階的な廃止である。
その後、ロシアによるウクライナ侵攻が起き、ロシア産天然ガスの供給が大きく減少すると、ドイツは深刻なエネルギー危機に直面した。
工業用の電気料金が急騰し、大量のエネルギーを必要とする産業の一部では、生産拠点を国外へ移す動きも始まった。数十年かけて築いてきたドイツ製造業の競争力にも、大きな負担がかかるようになった。
ドイツは緊急の対応として、停止していた石炭火力発電所の一部を再稼働させた——石炭火力は、発電するときに多くの二酸化炭素を排出する発電方法の一つである。
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