無意識のクセが体を壊す? 姿勢を改善する5つのエクササイズ

臨床の現場で私たちが目にする中で、特に残念に感じることの一つは、不健康な動作や姿勢の習慣が積み重なった結果として生じる医学的な問題や困難です。これは決して誰かを批判しているわけではありません。実際、私たちの大多数は、目立つものから些細なものまで、さまざまな不健康な習慣や行動パターンを持っています。善悪の判断を下すことに時間を費やすつもりはありませんが、習慣的に有害な姿勢や動きのパターンが、多くの人にとって最終的に悪影響をもたらすことは認めなければなりません。

セラピストとして、私はこうした健康上の問題の回復を手助けすることにやりがいを感じていますが、それ以上に、そもそも健康問題を未然に防ぐことの方がはるかに重要だと考えています。

ここでは、その両方に役立ついくつかのエクササイズをご紹介します。
 

姿勢のクセを改善する5つのエクササイズ

以下のエクササイズは、時間の経過とともに現れやすいさまざまな健康や姿勢の問題に対応するものです。多くの患者さんに効果的ですが、ご自身に適しているかどうかを確認するため、実施前にかかりつけ医や理学療法士などの専門家に相談することをおすすめします。

1. スマホ首:抵抗をかけた首の伸展運動

私見ではありますが、スマホ首(スマートフォンなどを見続けることで首が前に出る姿勢)は、今後の世代にとって最大級の姿勢の問題の一つになるでしょう。手に持って下を向く必要のないウェアラブル技術が広く普及しない限り、この前方に突き出た首の姿勢は続くと考えられます。

(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)

この抵抗をかけた首の伸展運動は、5つのステップで行います。

やり方

  1. 座るか立った状態で、両手を頭の後ろ、首に近い位置に当て、肘を前方に向けます。
  2. 背筋を伸ばしたまま、できる範囲で肘を後ろへ引きます。
  3. 肘を後ろに引いた状態を保ちながら、無理のない範囲でゆっくりと上を見上げます。
  4. 頭を元の位置に戻します。
  5. 腕を前に戻して開始姿勢に戻ります。これら一連の動作で1回と数え、12回を1セット目指しましょう。

うまくできない場合は: 肘や頭は無理のない範囲で動かしてください。上を向いたときに手が首から離れそうになる場合は、指を首の側面に当てても構いません。

おすすめの理由: シンプルでありながら効果的に首を伸ばし、同時に胸を開くことができます。

2. 猫背の肩:腰部プレス

肩が丸まった姿勢は非常に一般的になっています。現代の電子機器やコンピューター中心の仕事が大きく影響していますが、それ以外にも多くの原因があります。一度前かがみの姿勢になると、本来の背骨の荷重バランスが崩れ、さらなる姿勢の問題につながる可能性があります。このエクササイズは、よりまっすぐに立つための助けになります。

(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)

やり方

  1. 腕を体の横に下ろして立ち、そこから約45度外側に広げ、肘を伸ばし、手のひらを後ろに向けます。
  2. 無理のない範囲で手のひらを後ろへ引き、5〜10秒ほどその姿勢を保ちます。
  3. 次に肘を曲げ、拳を腰のくぼみ(背中のえくぼ部分)に当てます。
  4. 拳の位置を保ちながら肩甲骨を寄せ、肘同士を近づけるようにして10〜12秒ほど保持し、その後ゆっくり腕を下ろします。
  5. この一連の動作で1回とし、10回を目指しましょう。

うまくできない場合は: とても良い運動ですが、無理をする必要はありません。徐々に行いましょう。

おすすめの理由: 簡単に行えるうえ、姿勢改善に非常に効果的なストレッチです。

3. 梨状筋の緊張:梨状筋ストレッチ

梨状筋(お尻の深部にある筋肉)が硬くなったことがない方は、とても幸運です。

長時間の座り姿勢や臀筋(お尻の筋肉)の弱さなど、さまざまな要因が梨状筋の緊張を引き起こします。自分を責める必要はありません。回復に集中しましょう。

(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)

やり方

  1. 椅子に座り、右足首を左膝の上に乗せます。右膝は無理のない範囲で自然に下げます。
  2. 背筋を伸ばしたまま股関節から前に倒れ、ストレッチを強めます。1分間、またはできる範囲で保持しましょう。

うまくできない場合は: 最初は無理のない範囲で脚を下げてください。筋肉が緩むにつれて、より深くストレッチできるようになります。

おすすめの理由: ほとんどの人が実践できる、非常に効果的な梨状筋ストレッチです。強度を自分で調整できる点も優れています。

4. 長時間の座位による姿勢の停滞:タッチフロア・タッチスカイ

長時間じっと座り続けることは、体に大きな負担をかけます。座ること自体は簡単ですが、過度な座位は二つの面で有害です。まず、糖尿病などの代謝(体内で栄養をエネルギーに変える仕組み)の問題を引き起こす可能性があります。次に、リハビリの分野で「デビリティ(廃用性の身体的衰弱)」と呼ばれる、運動不足による体力低下を招くことがあります。

そんなときに役立つのが、このエクササイズです。

(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)

やり方

  1. 足を腰幅に開いて立ち、腕は体の横に下ろします。
  2. 腕をゆっくり頭上に上げ、同時に腰を少し前に押し出し、肩を後ろに引いて、できるだけまっすぐ立ちます。空に手を伸ばすイメージで3秒間保持します。
  3. 腕を下ろしながら股関節を曲げて床に手を伸ばします。背中は丸めず、頭は下げます。必要に応じて膝を曲げて負担を軽減してください。3秒間保持し、再び立ち上がって腕を上げます。
  4. 下に伸びてから上に伸びるまでを1回とし、15回×3セットを目指しましょう。必要に応じて調整してください。

うまくできない場合は: 無理のない範囲で動かしてください。慣れてきたら徐々に可動域を広げましょう。

おすすめの理由: 多くの筋肉を同時に使う運動で、長時間座った後の体を動かすのに最適です。

5. 長時間・偏った立位:ハイニー・マーチング

長時間立ち続ける仕事は体に負担がかかります。このハイニー・マーチングはテンポよく行う運動で、リフレッシュ効果が期待できます。

(Ceridwen Hunter/The Epoch Times)

やり方

  1. 足を腰幅に開いて立ち、肘を90度に曲げ、手を前に出します。
  2. 右膝をできるだけ高く持ち上げて下ろし、次に左膝で同様に行います。大げさな足踏みのような動きになります。腕も脚の動きに合わせて振ります。
  3. 1分間を1セットとし、3セットを目指しましょう。

うまくできない場合は: 膝が高く上がらない場合は、可能な範囲で上げてください。バランスが不安定な場合は、支えになるものの近くで行いましょう。腕を横に広げるとバランスが取りやすくなります。

おすすめの理由: 心拍数を上げ、血流を促進し、脚のだるさを和らげます。

これらのエクササイズを組み合わせることで、新しい年だけでなくその先の健康にも役立ちます。週に少なくとも3回、理想的には5日行うことをおすすめします。これらが役立ち、皆さんがまっすぐで力強い姿勢を保てることを願っています。
 

本記事はエポックタイムズ掲載の記事を、許可を得て転載したものです。記事内の見解は著者個人のものであり、編集部の立場を代表するものではありません。

(翻訳編集 井田千景)

主要な医療現場で30年以上の経験を持つ作業療法士である。健康コラムを執筆。