駐タイ中国大使館 公文書で圧力、世界的人気の中国文化の舞台を妨害

2017/05/26 07:00

 世界ツアーを展開する中華文化芸術の舞台「神韻芸術団」による2月のタイ公演が、公演の数日前にキャンセルになった。大紀元の取材で、中国大使館がタイ外務省に向けて、公演の中止要請と、神韻を中傷する公文書を送っていたことが明らかになった。

 文書に記された日付は2016年12月23日。英語で書かれており、神韻芸術団を誹謗中傷し、「中タイ関係に影響する」との理由でタイ政府に圧力をかけ、公演を取り消しを要求する内容だ。

 神韻芸術団は2006年に米国ニューヨークで創立。「中国伝統文化の復興」を掲げ、世界ツアーを展開し、その高い芸術性から、ハリウッドの映画芸術関係者、アニー賞受賞の舞台女優らなど、実績のある芸術家から称えられている。2017年の巡回公演では130以上の都市で400余りの公演を果たし、のべ100万人近い観衆を動員した。1月には日本、韓国、台湾で公演し、いずれも満席に近い人気を博した。

 中国大使館は文書を通じて、中国共産党が迫害する気功法・法輪功について、今後タイで活動することを禁止するように求めている。この文書は同時にタイの国家警察と文化部にも送られていたことが、取材で明らかになった。文書は、「中タイ関係の維持」を名目として、タイ政府に「問題を重視して協力するように」と要求した。

 神韻タイ公演主催団体代表・李さんは、「中国共産党はタイ政府にとんでもない圧力をかけた。タイは独立した自由国家で、中国共産党の無意味な圧力に屈してはならない。世界の国々のようにタイは神韻の公演を歓迎していた。タイ国民に幸せをもたらすことができる、この機会を失わせてはならない」と語気を強めた。

法輪功を取り上げた神韻 中国共産党は不正の暴露を恐れる

伝統文化の復興を掲げる神韻芸術団は日本をふくめ
世界中の舞台で成功を収める。

(Shenyun Performing Arts PVへリンク)

 神韻芸術団のホームページによると、公演の演目には法輪功をテ―マとした演目を「敬虔さ、慈悲心、善悪の応報、人生の意味への探索などのテーマにおいて」、取り上げてきた。

 法輪功は真実性、善良さ、慈悲心の理念を指針とする精神修養法。中国体育当局の調べでは1999年には法輪功学習者は1億人を超え、人気を博した。儒教、仏教、道教の思想に基づく中国の伝統文化に立ち返ることを促してきたとされる。

 しかし、中国の伝統文化とは全く対照的な体制と理念を掲げる中国共産党は、法輪功を迫害の対象とした。いっぽう、法輪功学習者は信念のもとづき、静かで平和的な手段で、中国共産党体制に見られる不当行為を中国国内外で伝え続けている。

期待されたタイ公演 海外からも問い合わせ 追加公演予定も

 実現すれば、神韻芸術団のタイ公演は初めてとなる予定だった。バンコクの象徴的モニュメント「戦勝記念塔」の近くにあるアクスラシアターキングパワー劇場で、1月11日から15日までの公演が決定していた。

 タイの神韻公演主催団体によると、チケットが販売されると、中国大使館はタイ政府や警察などの公的機関他、主催者と劇場に、手紙や電話などで、公演の中止を求めていたという。

 主催側の代表・李さんは、タイ初公演となるはずだった神韻芸術団に寄せられた期待について述べた。「チケットを販売してから一週間足らずで、大部分のチケットが売れました。そして隣国からの問い合わせもあり、公演回数を増やす計画を立てていました」。

中国共産党は「正統な中国伝統文化の広がり」を恐れ、妨害

 「中華民族の正統文化の復興」を掲げ、世界ツアーを展開する神韻の人気には、数年来、中国共産党当局はずっと各国政府の官僚に圧力をかけて、劇場に出演を取り消させる方法などで神韻を妨害している。

 2015年2月、「追査国際」の調査報告によると、「外国に駐在する中国大使館や領事館などは、中国国内の共産党の迫害専門事務局『610弁公室』の協力のもと、神韻のスポンサーに対する嫌がらせ、チケットコールセンターへの集中的な電話での妨害、華人団体への脅迫、VIPに手紙を書く、法輪功学習者になりすます等の方法で神韻の出演を妨害している」と説明する。

韓国でも中国の圧力で公演がキャンセル

関連特集

^