胡は「ゴルバチョフ」になれるのか

2005/09/24 18:54
 【大紀元日本9月24日】共産党脱党のうねりの高まりと共に、中国共産党を解散し、中華民国再建の呼び声がますます強まっている。多くの人は中国共産党の総書記、中共国家主席兼軍事委員会主席を務める胡錦涛に希望を託し、彼を啓発し、天意に従い邪悪な共産党を解体し、国民を水火の難から救う中国のゴルバチョフとなり、その名を後世に残すよう勧めている。こうした人々の心情は理解できるが、胡錦涛の勢力と能力を過大評価しているように思える。つまり胡にゴルバチョフになる能力はないということだ。

 胡はなかなかの智者である。彼は誰よりも明確に現在の国内、国際政治の情勢を把握しているはずだ。そして、明確に理解しているからこそ、敢えて中国のゴルバチョフにならないのではないだろうか。

 伝統的な共産党的考え方により胡の中に形成された不安要因と楽観要因。不安要因といえば、もちろん江沢民である。この「上皇」は内部の人間であり、常に胡の「一言一句」を注視している(政治局から外交人員まで胡の腹心は果たして何人いるのか)。小さな過ちでもあれば直ぐにつるし上げられ、江の「鶴の一声」で宿敵にされてしまう。江の意のままになる腹心・曾慶紅がいつでも彼の代わりを務めることができる。他方、楽観要因とは、一般国民と、法輪功のお年寄りたち、そして頼りない民主活動家(中国の民主政党派は現在の中国共産党に対抗できるまで成長していない。未だにまとまりのない砂の状態だ。)である。

 江沢民の無法者性向と曾慶紅の残忍さについては、胡が誰よりもよく知っている。十数年の「皇位候補者」としての生活の中で、二人の悪人ぶりを存分に味わい知らされてきている。一人は町の中のごろつきで、他方はマフィアの殺し屋なのである。二人は手を結んで楊家親子(楊尚昆、楊白氷)を潰し、劉華清を抑え込み、姫家(姫鵬飛、姫勝徳父子を指す)を消滅させ、長老・薄(かつては二人のために御輿を担いでいた、現商務部部長薄熙来の父)を追いやった。彼らはみんな「革命の先輩」であったはずだ。その後間もなく腐敗・汚職と言う手段で官界を押さえ込み、昇進を餌に軍隊を牛耳った。「真善忍」を実践する法輪功修練者に対しては、過去類を見ない手段で対処した。これら一つ一つのことが脳裏に浮かぶだけで、胡は体を震わすに違いない-「私にはまねできない」と。

 

 曾慶紅が胡に代わって実権を握ることを望む江の腹の中を、胡は誰よりはっきり見抜いている。_deng_小平の死後、最高権力を手に入れた江が_deng_家を抑え始めた。これは、一方では江家のブランドを構築し、他方で、_deng_が指名した後継者である胡を牽制するためであった。江は、曾を自分の後釜とすれば、自分は安泰であり、心配無用となることを知っている。なぜなら江がやってきた悪事のほとんどは曾のアイディアであり、直接加担した共同正犯だからである。しかし胡はその悪事のほとんどに加担しておらず、江の首を切ることもできる。また、_deng_家も甘く見てはならない。テレビ番組が何度か江を震撼させ、胡の首がつながったことがある。胡は江の軍事委員会主席という最後の護身符まで取りあげた。江は一歩譲り、胡が馬脚を現すのを待って彼を潰そうとしているのだ。これくらいの事は胡も十分承知している。

 無法者としては、胡は江に遠く及ばず、残忍さにおいては曾の足元にも及ばない。官界を安定させることもできず(胡が地固めをしている横で江はこれを崩している)、軍内に頼る者もいない。更に困ったことに、江に飼われる「番犬」がまだ残っている事だ。かつての「4人組」の勢力は天地を覆うほどだったが、結局_deng_の「番犬」に封じ込められ、逃げ場を失った。もし自分が中国のゴルバチョフにでもなったら、江はきっと_deng_家と手を組み彼を失脚させようとするに違いない。あるいは少なくとも江が胡失脚させようとしても_deng_家は見て見ぬふりをするであろう。胡自身これらのことをよく心得ている。胡は今権力への執着を捨てきれず、保身に走っているのである。

 したがって、私は胡には中国のゴルバチョフになることはできないと考えている。同時に胡には中国のゴルバチョフになる能力もないと思う。彼は江と曾を必要以上に恐れており、「強きを助け、弱きをくじく」戦術に出ている。 胡錦涛は江の顔色を伺いながら、自分の権力と命を保つため、民衆に対し強権を発し、これを鎮圧している(自らを国民の敵としてしまっている)。こうした事実は、胡には中華を再建する能力がないことを物語っている。

 胡が権力を握って以来、弾圧してきたすべてが、実は彼にとっての主要な脅威ではなかった。そのすべては胡錦涛を標的にしたものではなかった。彼の不倶戴天の敵は明らかに江と曾なのである。この2人を失脚させない限り、天下はまだ江家のものであり、自らの身の安全の保証はない。しかし中国共産党の伝統は「銃が党を指揮する」というものであり、胡の最も重要な任務は、少なくとも軍区一個を絶対的に自分に服従させることである。そしてまずは法輪功の名誉を回復し(_deng_家とは無関係)、次に江と曾を追い払い、江と曾の官界と軍内部の勢力を一掃し、中華民国の大統領になるのも、結局自分の「一声」ではないか?

 しかし胡錦涛にその勇気があるのか? 本当にできるのか?という疑問に対しては極めて懐疑的にならざるをえない。

 ※本稿は、筆者の観点と意見の陳述であり、大紀元を代表するものではありません。

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