台湾大手百貨店、大陸で経営権問題紛糾

2007年09月05日 08時43分
 【大紀元日本9月5日】台湾と中国の合資会社「新光天地百貨公司」は、経営権をめぐり社内で紛糾している。台湾メディアと政府は強い関心を示している。

 北京市にある「新光天地百貨公司」は、売り場面積が約5万5千坪の百貨店。台湾の「新光三越」百貨店と、北京の「華聯集団」の合資会社であり、今年4月に開店した。

 台湾政府の直轄機構、両岸の交流に関する事務を処理する「台湾海基会」によると、同合資会社内部では、経営権をめぐり対立が起こり、中国側は、台湾側が経済犯罪に関与しているとの理由で、台湾人経営陣30数人を強制的に退陣させ、北京市公安警察に通報し、台湾籍の総裁・呉_xin_達氏の中国出国を制限させる行動に出た。

 台湾メディアによると、呉_xin_達・総裁は台湾での理事会会合に参加するため、帰国しようとする際に、調査に協力という理由で北京空港で公安警察に止められた。同合資会社の台湾側経営陣には、退陣の要求が突きつけられ、中国での滞在先からの外出が一時禁止されていた。本件が台湾メディアに報道されてから、中国当局の関連機構が、呉_xin_達・総裁の出国禁止命令を解除した。いま、同総裁は台湾に帰国できたという。

 台湾行政院(台湾政府)の報道官・謝志偉は、「中国の法律は不明朗であり、例え、明確な法律条例があっても、人的要素が混じられるため、今回、このような台湾の大手企業も陥れられた。台湾と中国の関係が複雑であるため、台湾方面の公権力も介入できない」などとコメントした。

 台湾の「新光三越」百貨店は、デパート、金融、天然ガスなどの事業を手がける大型財閥企業、呉_xin_達・総裁は第三代目の跡継ぎ。

 前述の謝志偉・報道官は、台湾企業は、中国で計1千件以上の経営問題を抱え、いまだに解決の術がないと説明、中国の国勢が徐々に強くなる中、「強引に行動を起す」と、台湾の企業は泣き寝入りするしかないと示した。

 「台湾陸委会」(注:台湾行政院大陸委員会、台湾の政府機構)は声明文を発表、「今回の事件に関して、中国の関連方面による経営権論争への処置は、台湾の投資家に絶望感を与え、台湾産業界全体にマイナスなイメージをもたらした。このようなマイナスな影響がさらに拡大するのを避けるために、中国当局は、台湾企業家の合法権益を守るとの約束を実行すべき」と表明した。

 「台湾陸委会」は、台湾政府は引き続き事件の発展を見守り、当事者の要望があれば、「台湾海基会」や、関連機構の協調に参加すると示した。

 また、同陸委会は、台湾産業界に対し、中国国内での投資のハイリスクを十分に認識するよう呼びかけ、表面的なビジネスチャンスに非現実的な期待を抱いてはならないと警鐘をならした。

 BBCは、「過去数年間、一部の台湾企業家も中国で類似の投資問題に遭遇した。彼らは台湾で『中国投資被害者協会』を結成した。同協会は、中国当局の台湾投資家保護法は形だけのものであり、投資紛糾の中国相手は、司法機構や、公安警察と結託して、思うがままに台湾企業家に服従を強いると非難している」「同協会は、中国当局は台湾投資家への態度は前後不一致と指摘、投資を招致する前と投資を実行した後の態度は、明らかに変わる」などと報じた。

 台湾で、中国側への批判が強まる中、当事者の『新光三越』百貨店は、控え目な姿勢を取っている。

 同社は台湾紙で「感謝と説明」の広告を掲載、台中両岸の管理機構の協力に感謝を示し、中国駐在員のスタッフとその家族は全員、台湾に帰国できたと明らかにした。

 また、同社は、今回の事件は、投資双方の経営理念や、権利、義務に関する商業紛糾であるとし、これからは、合資の契約書や、会社の規定および関連法律に基づいて、友好的に協議を行い、処理していく考えを示した。

 台湾の『中国投資被害者協会』は、「中国当局が経営問題の解決に介入すると、往々にして、台湾企業家に対し、控え目な姿勢を要求しており、従わないと、仕事が進まない」と説明した。

 前述の台湾海基会の統計によると、今年7月末までに、同政府機構が受理した中国での投資問題案件は1199件に達し、うち、人身自由が制限された案件は341件。関係者は、「依頼された案件は氷山の一角に過ぎず、多くの被害者は面倒を起こしたくないため、別のルートでの解決を図っている」などと説明した。

 

 
(翻訳/編集・叶子)


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