【大紀元日本11月23日】米議会政策諮問機関「米中経済安保調査委員会」は11月20日に発表した08年次報告書の中で、中国当局は米政府、米国防航空製造業および米企業に対して情報スパイ活動を強化したと示した。同委員会は、民主党メンバーおよび共和党メンバーからそれぞれ6人で構成され、全員の見解一致で報告書が提出された。第6回年次報告書は、1年にわたり調査研究し、米議会に対して45項目の提案をした。
同委員会のラリー・ウォーツェル委員長は、「中国当局は、米国のインターネットを利用して大量の敏感な情報を窃取している」とし、「米議会は、米国のインターネットを保護するための計画に資金提供の提案をする」と示した。報告書の中で、「中国共産党(中共)が所有する攻撃的な宇宙計画は、北京当局がより有効的に米国の軍隊を制御するものである」と示した。
報告書は、中共の大規模軍事現代化と宇宙計画作戦能力では、アジア隣国や米国の利益を犠牲にしても中共は制御範囲を拡大する意図があると示した。また、軍事戦略家・王華誠(ワン・ファチェン)氏の言葉を引用し、米国が宇宙資産および科学技術情報への依存を「アバラ軟骨」と称し、中共の宇宙計画は「確実に米資産の衰弱性を増している」と示した。例えば、衛星写真技術の改善により、中共がより正確、迅速、より遠くから米輸送戦闘群の所在地を見つけることができる。
また、中共のネット破壊の他に、中共の独裁統治および有毒製品輸出が対米経済と国家安全利益に危害をもたらすことも指摘した。これに対し、次期大統領のオバマ氏はかつて選挙期間中に、「中共が躍起しつつあるし、消えない」と示し、「北京はわれわれの敵でもなければ、友人でもない。中共は競争相手だ」と語った。
中共は独裁政権で経済を制御し、輸出優勢を作ることにしている。今のところ、中共は2万億米ドル(約280兆円)の外貨を有し、この外貨準備高を利用して中共およびその他の国の貨幣、貿易および外交関係を徐々に操ろうとしている。
これに対し、ラリー・ウォーツェル委員長は、「中共政府はこれらの巨額な外貨準備高を人民のために老後の年金または病院・学校の建設に活用するのではなく、これらの資金を使って国際間の政治および経済を徐々にコントロールしようとしている」と指摘した。
報告書では、「北京当局は人権侵害する政権、例えばスーダン、ビルマ、イランなどへの武器販売および軍事援助をし続けることによって、これらの衰弱地区の安定に対して脅威を与えている。米国を含む国際団体が、ダルフールの大量虐殺の国際危機を解決しようとしているが、その活動を妨害することになる」と指摘した。
また、中国で刑務所の服役者らを利用して輸出用製品を生産させていることを指摘し、中国は未だに「強制労働」など理不尽な理由で刑務所視察の申請を拒否していると強調した。
さらに、中共はすでに情報コントロール・システムを構築し、中国民衆に届けられる可能性のあるすべての情報を制御しようとしている。例えば、新聞・ラジオ放送・インターネット・流行りのエンタテイメント番組・文化活動および教育などを指摘した。
委員会は米議会に対して、中国魚類養殖場から輸入した魚は、不衛生なため健康に危害を与えていると示した。これには下水道の汚水は未処理による水汚染、魚にバイ菌やウイルス、寄生虫がついていることと、米国内使用禁止の抗生物質、その他の動物薬品を使用しているからだ」と警告した。委員会は米国食品医薬品局(FDA)へさらなる権利を与えるべきだと提案した。
この報告書および調査結果、分析および対米議会の提案を確認するのに、同委員会のホームページを訪れることができる。
(翻訳編集・余靜)
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